2008年05月27日 22:50
〔独/土〕GEGEN DIE WAND (2004年)
監督:ファティ・アキン
脚本:ファティ・アキン
ビロル・ユーネル/シベル・ケキリ/カトリン・シュトリーベック/グヴェン・キラック/メルテム・クンブル
ドイツで暮らすトルコ人のジャイトは、妻を亡くして自暴自棄になっていた。ある晩、車をわざと激突させて自殺を図る。トルコ系ドイツ人であるシベルは、家族からの束縛を逃れるために自殺を図ったがこちらも失敗。2人は病院で出会う事になる。家族から逃れるための偽装結婚をシベルに持ちかけられたジャイトは、渋々ながらも承諾してしまう。こうしてシベルはようやく自由を手に入るが、その自由は、2人がお互いに対して無関心な間だけ、成立するものだった・・・。
この作品を観ている間中思い出していたこと、それは、O・ヘンリの『賢者の贈り物』。中学生でこの作品をまともに読んだ私は、『恋愛に於いては、常に女が得をするという話だな』と思ったのでした。可愛くない?あら、、、、そうよね、、、。でもそう思ってしまったのですよ。ポイントは、一応女の方もそれなりに苦労しているが、それを上回って、男の方が遥かに取り返しのつかない苦労をしているという辺り。女は代替があったり、取り返しがつく様になってるのねぇという。
この作品も、シベルは結局、ほぼ全てを手に入れたのじゃないだろうか?シベルの不幸は、誰の責任でも無く、自らが呼び込んだと言っても過言ではない気がする。一方ジャイトは、完璧にシベルに翻弄されたという印象。まぁ確かに、40歳も過ぎて小娘に翻弄される方が悪いと、私なんぞは思ってしまうのだが。
物語が急展開を見せる半ば頃までは、展開も気になりつつ楽しんで観ていた。そして急展開後、ラストの大枠を予想させるエピソードが続き、まさかな、待てよ?と思っている間に終了。恐ろしいほど典型的で、全く捻りの無い、教則本にでもなりそうなラスト。正直ちょっと驚いたわね・・・。ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作なのよね、これ。やぁっぱり、金獅子は絶対的だけど、銀熊とは相性悪いみたい・・・私って。どの変が・・・銀熊なのか解らない・・・、無念だ。
『太陽に恋して』は、物語のタイプもあっただろうが、トータルでは十分面白いと言い切れる出来だったのだが、本作も比べて考えると、どうも全体的に物語が薄い気がする。訴えかけるものが薄弱というか、全体の印象が弱いというか?全体的に軽々しい雰囲気を感じてしまうのだ。
ドイツに生きるトルコ移民という背景などは解るのだが、それも上手く活かしきれていないような気がしてしまう。物語を作る要素として根底に横たわっているだけで、扱いが薄いのよね。。。
1つだけ凄い事があるとするなら、シベル役の女優が素人だったこと。街中でスカウトされて本作の主演女優に決まったそうだが、その度胸と大胆さに感服だ。道を歩いていて『主演女優やらない?』『OK!』というのも凄いが(笑)、あの演技、あの大胆さには敬服する。相手役は、本気なのか演技なのか解らない、異様な渋さを称えた良い男(笑)、迫力負けしそうなところを、十分に渡り合ってるところも凄い。個人的には、シベルとジャイトの愛に全く必然性が感じられなかったのだが、それも何となく納得してしまうような、双方の演技と存在感に救われた気がする。
自由を謳歌する小悪魔的な奔放さと、伝統に絡め獲られて傷つく繊細さ。一旦は人生に負けたのか、最終的には勝つ事が出来たのか?そうした二面性を表現できる素材が際立っていて、スカウトする人も、伊達な眼力じゃないのねぇやはり。
ぽすれん『愛より強く』紹介
監督:ファティ・アキン
脚本:ファティ・アキン
ビロル・ユーネル/シベル・ケキリ/カトリン・シュトリーベック/グヴェン・キラック/メルテム・クンブル
ドイツで暮らすトルコ人のジャイトは、妻を亡くして自暴自棄になっていた。ある晩、車をわざと激突させて自殺を図る。トルコ系ドイツ人であるシベルは、家族からの束縛を逃れるために自殺を図ったがこちらも失敗。2人は病院で出会う事になる。家族から逃れるための偽装結婚をシベルに持ちかけられたジャイトは、渋々ながらも承諾してしまう。こうしてシベルはようやく自由を手に入るが、その自由は、2人がお互いに対して無関心な間だけ、成立するものだった・・・。
この作品を観ている間中思い出していたこと、それは、O・ヘンリの『賢者の贈り物』。中学生でこの作品をまともに読んだ私は、『恋愛に於いては、常に女が得をするという話だな』と思ったのでした。可愛くない?あら、、、、そうよね、、、。でもそう思ってしまったのですよ。ポイントは、一応女の方もそれなりに苦労しているが、それを上回って、男の方が遥かに取り返しのつかない苦労をしているという辺り。女は代替があったり、取り返しがつく様になってるのねぇという。
この作品も、シベルは結局、ほぼ全てを手に入れたのじゃないだろうか?シベルの不幸は、誰の責任でも無く、自らが呼び込んだと言っても過言ではない気がする。一方ジャイトは、完璧にシベルに翻弄されたという印象。まぁ確かに、40歳も過ぎて小娘に翻弄される方が悪いと、私なんぞは思ってしまうのだが。
物語が急展開を見せる半ば頃までは、展開も気になりつつ楽しんで観ていた。そして急展開後、ラストの大枠を予想させるエピソードが続き、まさかな、待てよ?と思っている間に終了。恐ろしいほど典型的で、全く捻りの無い、教則本にでもなりそうなラスト。正直ちょっと驚いたわね・・・。ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作なのよね、これ。やぁっぱり、金獅子は絶対的だけど、銀熊とは相性悪いみたい・・・私って。どの変が・・・銀熊なのか解らない・・・、無念だ。
『太陽に恋して』は、物語のタイプもあっただろうが、トータルでは十分面白いと言い切れる出来だったのだが、本作も比べて考えると、どうも全体的に物語が薄い気がする。訴えかけるものが薄弱というか、全体の印象が弱いというか?全体的に軽々しい雰囲気を感じてしまうのだ。
ドイツに生きるトルコ移民という背景などは解るのだが、それも上手く活かしきれていないような気がしてしまう。物語を作る要素として根底に横たわっているだけで、扱いが薄いのよね。。。
1つだけ凄い事があるとするなら、シベル役の女優が素人だったこと。街中でスカウトされて本作の主演女優に決まったそうだが、その度胸と大胆さに感服だ。道を歩いていて『主演女優やらない?』『OK!』というのも凄いが(笑)、あの演技、あの大胆さには敬服する。相手役は、本気なのか演技なのか解らない、異様な渋さを称えた良い男(笑)、迫力負けしそうなところを、十分に渡り合ってるところも凄い。個人的には、シベルとジャイトの愛に全く必然性が感じられなかったのだが、それも何となく納得してしまうような、双方の演技と存在感に救われた気がする。
自由を謳歌する小悪魔的な奔放さと、伝統に絡め獲られて傷つく繊細さ。一旦は人生に負けたのか、最終的には勝つ事が出来たのか?そうした二面性を表現できる素材が際立っていて、スカウトする人も、伊達な眼力じゃないのねぇやはり。
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ぽすれん『愛より強く』紹介























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