* WanderLust *=memorandum for me=

読書はライフワーク、映画鑑賞は人生の潤い、旅行は趣味にしたいなぁ♪日記は日々の覚書き。

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『 俺の職歴 ゾーシチェンコ作品集』

2013/03/28 19:58 ジャンル: Category:読書【コメディ・その他】
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ミハイル・ゾーシチェンコ 著/ロシア文学翻訳グループクーチカ 訳/ 群像社ライブラリー
革命で社会主義となり、階級が消えて労働者が国を作る・・・はずのロシア社会。同士と共に底辺階級で働く人々は滑稽にペーソスたっぷりに日々を生きる。子守の子供をだしに物乞いをする老女、馴れないアジ演説で混乱を呼ぶ男、淑女気取りの女性に四苦八苦する紳士気取りの労働者、時は混乱のロシアで、人々は太く逞しく可笑しく生きていく。

こういう作品をただ「面白い」と言って読める世界だったら良かったのに。ってやはり思う。ロシア版ウッドハウスかと思うほどの滑稽さなのに、系譜はカレル・チャペックなんだよねぇ。この活き活きした切れ味の良い作品を書いた人が、のちにその舞台となった愛着感じる国にメッタ打ちにされてしまうなんて・・・口惜しいという以外に何を言えと?
社会主義の言論の制圧に翻弄されたこうした作家の足跡を辿ると、ウッドハウスがナチ擁護として弾劾された事実なんて、なにやら取ってつけたようにすら感じてしまう。
本作の中に詰め込まれた陽気さと労働者階級の人々に対する愛情、ただ楽しく読むことが、作者への最高の賛辞になると私は信じたい。今ロシアは変わった、これからも変わり続けて行くだろう。今の世界を作者が見て、新たな小咄を思いついてくれたらと思う。
そして人々は変わらない、愛すべき姿があるはずだ。出来れば私は、ゾーシチェンコの世界で生きる労働者でありたいと思う。最高の短篇集に出会えて感謝です。

俺の職歴―作品集 (群像社ライブラリー)俺の職歴―作品集 (群像社ライブラリー)
(2012/03)
ミハイル ゾーシチェンコ

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『パリ・スケッチブック』

2013/01/24 21:41 ジャンル: Category:読書【コメディ・その他】
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アーウィン・ショー 著/ロナルド・サール 絵/中西 秀男 訳/講談社文庫
第二次大戦のパリ解放で、初めて憧れのパリを訪れたアーウィン・ショー。その後、家族旅行をきっかけにパリに25年間住みついてしまう。異邦人として感じるパリ、だからこそ色あせないパリ、しかし愛するが故に見えてくる不実もまた、パリ。

長年勝手に因縁を感じてたパリに旅行するのをきっかけに、さて、パリで読むなら?と(古)本屋を探していて見つけた本作。正に、異邦人たる私が花の都パリで読むに相応しい一冊!とほくそ笑んだのだが?
ちなみに海外旅行に行く時は、訪れる町や国の息吹をコテコテに感じられる作品を、可能な限り持って行くようにしている。しかしながら、いかんせん必ず訪れるのが『アイルランド』とあっては、中々上手く行かないのが悲しいところ。
しかしパリ!なんと言ってもパリならば!と思ったのだが、イタリアと同じでこれがなかなか見つからないのだ。なぜかって?翻訳されている作品は数あれど、『パリ』を語るものは少ないからだ。舞台がパリならいくらでもあるのだが、その作品からパリを感じられるか?というと、、、ねぇ?いっそのこと『ダヴィンチ・コード』なんかの方がまだ(笑)。
しかし本作は素晴らしい、作品として愛おしい、パリで読むなら最高なのだ。書き手の名手が綴る愛憎入り混じるような日常のパリが、名所をふんだんに生かして描かれている。観光ガイドなんてうっちゃって、本書片手にパリ解放に沸いた古のパリをそぞろ歩き、ヒッピーもたけなわな自由とデモクラシー的な?風潮とが入り混じる、現代を生き始めたパリを覗き見るのも良いだろう。
正直・・・私もそうしたかった・・・。元からパリには少々拒否反応があったのだが、今回の旅行で追い打ちをかけるように打ちのめされた・・・?というか、とにかく生き馬の目を抜くようなパリに翻弄され、ゆっくり小説を読むどころの騒ぎじゃなかったのだ。ただもう、歩いて歩いて並んでへこたれて・・・。
僅か4日間という旅程。そんな短い時間でパリを知ろうだなんて、おふざけんじゃないわよ!とパリの女神に肘鉄を食らったような怒涛の日々を終え、遠く日本でゆっくり読了。それでも、本書によって鮮やかに蘇るパリの姿に、改めてパリに恋し・・・いや、リベンジを誓ったのだった(笑)。
死ぬ前にもう一度、ガイドブックでは無く本書を持って、必ずやパリ!再訪してやろうじゃないの!あ・・・いえ、とにかくなぜか、愛おしさを感じられるエッセイだったのです。特に、パリ解放を描いた冒頭の、猛々しさに混じる高揚感と異国情緒、さすがにI・ショー、読ませませす。

パリ・スケッチブック (講談社文庫)パリ・スケッチブック (講談社文庫)
(1989/05)
アーウィン・ショー

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『園芸家12カ月』

2012/08/27 21:50 ジャンル: Category:読書【コメディ・その他】
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カレル・チャペック 著/小松 太郎 訳/中公文庫
園芸に命を捧げる、それが園芸家。花の1年に自らの1年を合わせ、3度の飯より土が好き、四季折々に見出す喜怒哀楽は、全て庭の草花に通ずる。春の訪れは一風変わった喜びを爆発させ、冬支度も人間のそれとはいささか違う。熱烈な園芸家の1年間を追ったユーモアと愛情溢れる園芸書・・・?

本作の正式な紹介には、『チェコの生んだ最も著名な作家カレル・チャペックは、こよなく園芸を愛した。』とあるが、後書きを見ると特段そうでもなかったらしい。だからこそなぜ、園芸なのか?本作が上梓された時期と照らし合わせて何かしら深い意味があるのではないか?という方向に持って行っていたが、いやいや、良いじゃないですか、最高にマニアックで愉快な園芸書?として個人的にはツボにはまりまくり。
そんなわけで、大分カレル・チャペックが好きな私なのだが、読むのはいつも、たまたま巡り合った時だけ。ウッドハウスのユーモアに土管並みに繋がる系譜だと思うだけに、そろそろ本腰を入れて読んでみようかな?と思う。
ウッドハウスは自らの思想をユーモアという煙幕でぼかしにぼかしてぼかしまくってしまっているが、そこはそれ、東欧の小国において微妙な時代を生きたチャペックだけに、それなりに色々考えさせられる事もある。要するに、単なるユーモアだけはいや!というインテリ志向にだってお勧めのユーモア作家なのだ。
私は春深しから秋浅しの半年間くらいにおいて園芸家である。というか、ベランダ園芸家・・・というか、単に食べられる草を育てて食費の足しにしている。今年は初めてミニトマトが実り(と言っても3個だけ・・・)、毎年やっているバジルやルッコラは相変わらずの大盛況。そして、本作を読んで勢いづき、無駄に肥料などをやりまくって鬱蒼と茂っていた紫蘇を全滅させた。。。
熱狂的な園芸マニアと言えば即座にイギリスが頭に浮かぶが、ヨーロッパ全域において園芸は盛んだ。特に、男性がハマるものらしい。土をいじって自然を感じ、自らの王国を作り上げていく面白みと考えれば、なるほど、男性がハマるのも解る気がする。
愛すべきマニアの姿を辛辣なまでのユーモアで描いた本作、様々に深い意味を読みとるもよし、私のように単純に楽しむもよし。1年間を園芸と共に過ごす・・・、今年は本格的に用意して、ベランダ菜園、冬場もやってみようかしら?

園芸家12カ月 (中公文庫)園芸家12カ月 (中公文庫)
(1996/03/18)
カレル チャペック

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『プラハ冗談党レポート』

2012/07/26 01:31 ジャンル: Category:読書【コメディ・その他】
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ヤロスラフ・ハシェク 著/栗栖 継 訳/ブッキング
著者ハシェクを代表に立てて選挙戦に打って出たボヘミアンの政党『法の枠内における穏健なる進歩の党』。選挙戦では大敗を喫したものの、それは構わない。なぜなら、登録された正式なる党ではないからだ。しかしながら、彼らの掲げた政策は明日のチェコを再建し、ボヘミアンに優しく、飲酒を義務とし、動物を擁護する心温まるものだった。そんな党員と彼らを取り巻く多くの人々をユーモラスに時に手痛い風刺を利かせ、生き生きと(たぶん)活写した貴重なるレポート集・・・たぶん。

第1部 穏健なる進歩の党の年代記より(初期の綱領オポチェンスキーとクリメシュ ほか)
第2部 穏健なる進歩の党の三名の伝道の旅から(チェコの批評家フランティシェク・セカニナ教授画家のヤロスラフ・クビーン ほか)
第3部 党は選挙戦に打って出る(最近の選挙活動での法の枠内における穏健なる進歩の党のマニフェスト偽造された、または腐敗した食料品について ほか)
第4部 法の枠内における穏健なる進歩の党のスパイ事件(「チェスケー・スロヴォ」編集局の一日「チェスケー・スロヴォ」編集長イージー・ピフル ほか)

面白かった!軽妙洒脱という言葉が即脳裏に浮かぶ。それでいて、深く考えればなかなかに痛烈な批判も持っている。さすがに、無駄にボヘミアンを自称して、大酒を飲んで破天荒な人生を送って、あたら早死にしたワケじゃないないのね。
今の世界で、ボヘミアンを地でいける人はなかなかいないだろう、死語では無いけれど、ある意味では死滅した部族に値するような気がする。どこかで逸脱できない常識を抱えざるを得ない昨今、芸術を愛し、謀反な生活を志し、人生を楽しみと自らの信念だけで貫ける人は少ないと思う。
ボヘミアンと聞くと、少し影のある苦悩する芸術家を時たま想像してしまうのだが、本書の中の彼らは、また違った一面を十分に見せてくれる。その影で起こった歴史上の出来事、著者ハシェクがこの後に辿った運命などを考えると、単に馬鹿騒ぎだけではない意味があるのは解るのだが、物事を陰鬱に世に示すより、笑いと言う煙幕を張り巡らして表現するほうが、私は遥かに素晴らしいと思う。
カフカの同時代、同世代の人だという。カフカの作品も大好きだが、こればかり読んでいては、チェコという国がとかく暗く虐げられた国、という印象が強くなる。本書を読んでいる間、数年前に訪れたプラハの町並みが、驚くほど鮮明に蘇ってきた。カフカを中心に回ったあの時の印象が、鮮やかに覆されていくのを感じた。
そして、美しさと歴史を備えたあの町並みを再び練り歩き、作中の陽気で個性的な人々が、ハシェクと共にたむろし、語り合い、人生を謳歌した姿を見出せた気がした。旅行に行く前に出逢いたかった、そして、本書に記された場所、場所で、何度もページをめくりたかった。
本書における最大の魅力は、何と言っても翻訳者、来栖氏の功績だろう。8年を費やしたという翻訳作業、発売を待たずに98歳でお亡くなりになられたと言う。翻訳作品を愛するものとして、これ以上の贈り物はないだろう。
エスペラントとして、チェコ文学を日本に紹介し続けた賢人として、人生最後の大仕事。滑稽でシニカルな文章の影に、大いなる慈愛を感ぜずにはいられない。紡がれる言葉1つ1つを無下にすることなどできず、一言一句、大切に読ませていただいた。ただでさえ遅読な私に対してこの大作長文、もちろんの如く時間はかかったが、その分名訳を心行くまで堪能した。素晴らしい作品を世に出してくれた編集者の方にも、最大限の感謝を贈りたい。

プラハ冗談党レポート: 法の枠内における穏健なる進歩の党の政治的・社会的歴史プラハ冗談党レポート: 法の枠内における穏健なる進歩の党の政治的・社会的歴史
(2012/06/05)
ヤロスラフ ハシェク

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『ルイユから遠くはなれて レーモン・クノー・コレクション 6』

2012/06/07 22:40 ジャンル: Category:読書【コメディ・その他】
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レーモン・クノー 著/三ツ堀 広一郎子 訳/水声社
パリ郊外のルイユで暮らすジャックは、映画を観れば画面の中へ、白昼夢では貴族に英雄に、自分の『あるはず』の姿を思い描いていた。大人になったジャックは製薬会社で働いていたが、とある旅芸人の一座と出会ってルイユを飛び出した。意にそぐわない役者をやりながら、いまだ人生に迷いがあるジャック。幾多の女性と恋に落ちつつ行き着いた先は・・・?

レーモン・クノーと言えば『地下鉄のザジ』。『地下鉄のザジ』と言えば・・・最後まで観られなかった映画・・・。どっぷり私の苦手なタイプのフランス映画・・・。しかし本書を読んで良く解った。きっとこの方の作品は映画にするのが難しい!
読書中ずっと頭に浮かんでいたのは、映画『ビッグ・フィッシュ』。とは言え、本作の方が遥かに現実的と言える。ジャックの妄想はさほどでもなく、子供の頃に映画の中に入ってしまったり、自分は高貴な出なのだとか、そんな風に考えるのは割合普通のこと?なのではと思う。
どちらかと言えばナルシストで高慢な男であるジャックだが、その姿を描写していくと、突き詰めてファンタジックな様相を呈してくるのだ。確かに、現実社会でもナルシストで高慢な男って、どこか滑稽というか浮世離れしているというか(笑)。
翻訳に苦労したと言う原文らしいのだが、その苦労の跡が十分に伺える仕上がり。ご苦労されたろうな、と思うと同時に、その苦労が報われるであろうコミカルで言葉遊びに満ちた筆致だった。
全編通して、存在感がありつつ掴み所の無い詩人のデ・シガールとしらみがキーワードだ(笑)。しらみが大真面目に展開の要となって散りばめられている。この辺りだけでも、大分人を食った飄々とした雰囲気が感じられないだろうか?
たぶんに散りばめられた言葉遊びと独特の雰囲気、もちろん映画化されたものは高い評価を受けてはいるが、この方の作品は個人的には文章で楽しむほうが良いな。

ルイユから遠くはなれて (レーモン・クノー・コレクション)ルイユから遠くはなれて (レーモン・クノー・コレクション)
(2012/02)
レーモン クノー

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『残念な日々』

2012/06/05 22:06 ジャンル: Category:読書【コメディ・その他】
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ディミトリ・フェルフルスト 著/長山 さき 訳/CREST BOOKS
レートフェールデヘム村で暮らすフェルフルスト一家は、気丈な祖母とダメ息子4人、そして孫の『ぼく』で成り立っていた。ぼくの父ピーを筆頭に、ヘルマン、ズワーレン、そしてぼくと歳がもっとも近いポトレル叔父。ダメ人が集う村でも一目置かれる大酒のみの一家で、働かないこと、だらしなく生きることが信条のような家族だった。大酒のみのツール・ド・フランスを開催する叔父、博打にはまって何度目かの差し押さえに貢献する叔父、酔っ払って正体が常に無いような叔父達と父。汚くて、ぐうたらで、愛すべきフェルフルスト一家12の物語。

これは面白い!出会う作品に真新しさを感じられなくなった飽和状態の脳と心に、ガツンと何かしらを注入された感じ。
とにかく全体的に『汚い』、何もここまで描写しなくても、何もここまで訳さなくても・・・と苦笑いしてしまう箇所も多い。でも?そうして赤裸々に描くことで著者のセラピー的側面を感じられたり、そこまで低レベルに描くことによって見えてくる、文学的側面があるから不思議だ。まるで臭い立つかのような不潔極まりないフェルフルスト家の男達と『ぼく』の、冗談のようなサバイバルライフを読んでいく内に、異臭の中から卓越した文学性がきっと嗅ぎ分けられることだろう。
そうした著者の『巧みさ』が感じられるのは、やはり『ぼく』が成長してからが描かれる後半部分。前半から続くコミカルさや軽快さは損なわれることなく、『ぼく』の感じる郷愁の中のレートフェールデヘム村と、現実味のある相変わらず汚らしい叔父たちの滑稽さが織り交ぜられていく。そうした調和が、見事な構成の一端を担っているのだ。
家族への尽きることの無い強い絆と、相反する憎悪。過去へのノスタルジーと、こうあって欲しかったという過去の願望など、著者の思いが十二分に詰まっていると感じられる。推測でしかないが、そうした『ぼく』の相反するような気持ちが、明確に語られないまでもかなりダイレクトに伝わってきた。
それにしても、死と隣り合わせになるほどの大酒のみ、それでも辞められない酒、煙草、不摂生。壮絶なまでの家族の様子をコミカルに描き、それでいて短なる笑いに落ちていないこの筆致。この作家の作品をもっと読みたいと願うのは、私だけではないだろう。

残念な日々 (新潮クレスト・ブックス)残念な日々 (新潮クレスト・ブックス)
(2012/02/29)
ディミトリ フェルフルスト

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プロフィール

hiyo

  • Author:hiyo
  • たった二つの趣味、映画と読書を中心に、日記を書いてみたいと思います。
    最近、自分の時間を充実させたいな、と結構真剣に思っていたりして。文章を書くのも結構楽しいし、誰かが通りすがりに読んでくれたら、嬉しいかな、とか思っている。
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