『ブラッド・ダイヤモンド』

  • 2008/05/11(日) 11:18:41

〔米〕BLOOD DIAMOND (2006年)
監督:エドワード・ズウィック
脚本:チャールズ・リーヴィット
レオナルド・ディカプリオ/ジェニファー・コネリー/ジャイモン・フンスー/マイケル・シーン/アーノルド・ヴォスルー/カギソ・クイパーズ/デヴィッド・ヘアウッド/ベイジル・ウォレス/ンタレ・ムワイン/スティーヴン・コリンズ/マリウス・ウェイヤーズ


アフリカで家族と幸せに暮らしていたソロモンは、反政府軍の襲撃によって家族と生き別れ、ダイヤモンドの採掘場に送られた。そこで彼は、大きなピンクダイヤの原石を発見し、銃撃戦に紛れて地中に隠す事に成功する。その銃撃戦の結果警察に捕まったソロモンは、白人の密輸人ダニーに目を付けられる。ソロモンに近付いたダニーは、ピンク・ダイヤを売って家族を助けようとソロモンに持ちかける。更には、ダイヤ密輸の内幕を暴こうとダニーに接近してきたジャーナリストのマディーにも、情報提供と引き換えに、戦地となった地域へ進入する協力を取り付ける。しかし政府や軍の介入などを請け、次第に危険な状態に陥っていく。一見すると正当そうな、そうした軍の動きにも、『ブラッド・ダイヤモンド』に絡んだ、欲望渦巻く思惑が溢れていたのだった。

アフリカや南米を舞台にした、実話を基にした映画とは違い、『ブラッド・ダイヤモンド』という要素を基に描かれたフィクション作品だ。アフリカで採掘されるダイヤが、『ブラッド・ダイヤモンド』と呼ばれるのは何故なのか?私自身は、大分以前にドキュメンタリー番組で見たぐらいの知識しかないが、その時でも、随分と悲惨な状況が黙認されているものだと憤慨した記憶はある。
そうした状況を一般社会に伝えるのには、良く出来た作品だと思われる。実際の状況にどれぐらい即しているのかなど、細かい事を言い出したらきりが無いだろうが、こうした事実を、映画という 媒体を通して1人でも多くの人に伝える事が出来れば、映画という『娯楽』が存在する意味に、大いなる価値を見出す事もできるのじゃないだろうか。
と言う事でこの作品は、単純に映画として楽しむ要素に長けていると言える。難しい事を考えなくても、多くの人が楽しむ事ができるだろうと思う。適度に織り込まれたサスペンス要素、裏切りが裏切りを呼ぶ犯罪劇的な雰囲気。政府と軍隊の関係や反政府軍の存在など、多少説明不足に感じる部分はあるが、『悪はとにかく悪である!』という解り易い観点で束ねられているから、難しい関係性などに悩む必要は無いのだ。政治的、人道的に観たい方は存分に観られるだろうし、そうした側面はちょっと苦手・・・という方でも、親子愛や人間同士の信頼だとか、ロマンスだとか、アクションだとか、見所としては多々用意されている。
一方、L・ディカプリオ演じるダニーが、いささか掴み辛い役どころだ。立ち向かう悪に対して、完璧なる善なのか?台詞や展開からは、これもまた微妙に説明不足に感じたが、意外な事に・・・ディカプリオが良かったよ。。。ダニーという男の要点を上手く捉えて、好演していたと思う。
誤解の無いように申し上げておくと、L・ディカプリオは決して悪い役者じゃない、むしろ良い役者だと思っている。しかしここ最近の彼は、妙に力が入り過ぎていて、見ていてなんだか疲れる。観客の熱まで吸い上げてしまいそうな演技は、自己満足にしか見えないのね。
今回も何度か、冷水をぶっ掛けたい気分になりかかったが、上手い具合に演出回避されていた。到底30代には見えないあの可愛い顔立ちから、役選びも困難だろうと勝手な印象を持っていたが、それでもこういう役柄を上手くこなせてしまうのだから、結局のところ彼は良い役者なのだ。ウェイトも少し増やしていたのかな?廃れた感じも上手い事醸し出していた。泣きの演技がねぇ、いまいち下手なんだ。実生活で泣いた事が無いのかと、疑ってしまうほど。
社会派な映画なのか娯楽作なのか?その線引きが曖昧な雰囲気があるとは思うのだが、観る人を選ばないこうした『大作』だからこそ可能になる、多くの観客動員数を利用して、1人でも多くの人にこの事実を伝える事が出来る。知るのと知らないのとでも大きな違いだ、描く事、そこに意味がある場合だってある。切り口も表現方法も多少違うが、これは立派に意義のある重要な作品の1つに数える事ができるだろう。

ブラッド・ダイヤモンド 特別版(2枚組)ブラッド・ダイヤモンド 特別版(2枚組)
(2007/09/07)
レオナルド・ディカプリオ. ジャイモン・フンスー. ジェニファー・コネリー. カギソ・クイパーズ. アーノルド・ボスロー

商品詳細を見る


ぽすれん『ブラッド・ダイヤモンド』紹介

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

コメント投稿

管理者にだけ表示を許可する