勉強方

2008年05月13日 23:24

そんな訳で(笑)、私は今『お勉強』に僅かな時間を割いているわけだが、とにかく本当に何が何でもとことん、私は勉強が苦手なのだ。要は、『効率が悪い』タイプらしい。学生時代から、テストのヤマを張るのがとにかく苦手で、万が一にもヤマが当たったところで、『ああ、、、そういや勉強したはずだなぁ?』程度しか記憶が蘇らないのだ。
ノートの取り方なども良く解らなくて、黒板丸写しが精一杯。勉強が良くできる子のように、マーカーを引いたり色取り取りに華やかに、構図良くバランス良く見やすいノートって、どうやったらできるのだろう?といつも羨ましかった(笑)。

とにかく効率の良い勉強方法が解らない、記憶するにも、きっと効率の良い方法があるのだとは思うのだが、私には解らない。正しい方法が1つあるという断定的なものではなくて、個々人に合った勉強方法と言うのがあるのだろう。私の場合は、何が適しているのか?
私が目指す、日本語教育能力認定試験。出題範囲は恐ろしく広範囲で曖昧だ。幾つかの教材や指南書を当たってみたが、大方は、『日々の暮らしの中でアンテナを張って、日本に暮らす外国人のこと、世界情勢に関してのニュースを学ぶように』と説いている。勿論日本語の文法の再確認は大切だが、主にアジアに向ける興味を深るというのが、とても重要な要素なのだ。
かつてレストランやホテルで働いていた時に、多くのアジア系の方とご一緒した。日本語も英語も話せなくてコミュニケーションに困ったりもしたが、大抵の方は驚くほど早く日本語をマスターされて、毎日の生活に役立てていた。

高校生の頃に一緒に働いていた中国の女性は、子供を国の親元に預け、勉強のために日本に来たと言っていた。彼女の作ってくれた餃子は本当に美味しくて、当時日本しか知らなかった私に、世界は本当にあるのだ!という、素朴だが強い興味を掻き立てた。
そんな彼女も、天安門事件を堺に急遽帰国してしまった。そんな時代だった。その事件の情報を職場に持ち込んだ彼女の動揺、それに続く慌しい帰国、世界では、大変な事件が起きているのだと、無学な私の脳裏に強く焼きついた。
別のホテルでは、台湾の留学生の女性。明るく元気な彼女は、驚くスピードで日本語をマスターして、更なる目的のために旅立っていった。お世話になった皆様にと、彼女がくれた美しい刺繍のある小さな袋、異国の匂い漂うその思い出の品を、今も私は大切に持っている。何よりも、彼女の高い志が素晴らしいと感じた。如何なる状況であろうとも、明るさと気概を持って大らかに挑む彼女は、まだ若かった当時の私に、大きな感銘を与えたのだ。
長く働いていたレストランでは、中国人の一団が皿洗いを担当していた。皆家族のように仲が良く、片言の日本語で良く私達と話をしていた。勤勉で、明るくて、とても良い人達だったのに、ある日突然、集団で消えてしまったのだ。理由は、不法就労発覚による強制退去だった。
前日の夜に笑顔で手を振って別れ、翌日出勤したら彼等はいなかった。それほどあっけなかった。大きなレストランの皿洗いが総勢で消えた後の混乱は筆舌に尽くし難く、彼等の労力の大きさを思い知ると共に、国境を越える事の難しさ、必ずしも人と人との繋がりだけでは守れない、生活や尊厳という事に、酷く理不尽な思いがしたものだった。

こうした人達を手助けできればと、薄ぼんやりと私の頭に去来したのは大分前の事。この他にも多くの外国人の方と一緒に仕事をしたりしたが、良く言われたのは『あなたは良い先生ね』というもの。文法の事など良く解らないが(笑)、彼等の素朴な質問が面白くて、いつもそんな日本語談義をしていたのだった。『ペラペラ』ってどういう意味?『あの“おばさん”とあなたは言うが、あれはあなたの伯母さんなのか?』。そんな他愛も無い質問が、どしどし持ち込まれるのだ(笑)。
何か解らない語法や単語があると、私のところに質問に来る人が多かった。曰く説明が解りやすいと褒められたが、手前味噌でお恥ずかしいのだが、それなら!結構良い先生になれるんじゃないの?という、余りにも楽観姿勢で始めたこの目論見(笑)。
今では様々な要因がひしめき合っているが、かつて私が出会った多くの方々、子供だった私に、僅かでも世界を見せてくれた人達に、少しでもまた近付きたいと、そんな思いがあったりする。良く『日本語教師』というと、欧米人に教えるという理想を持っている人が多いと聞くが、私の場合は、その辺りだけは的確に、現状を把握していたようだと一先ず安心。
しかし・・・正直言ってしまうと、アジア系の歴史、情勢などは大の苦手、何しろ日本もその範疇に入ってしまうぐらいだから性質が悪い。新聞でも購読しようか?と思ったが、耳を澄ませてみれば、日本語教師に絡みそうなアジアのニュースは、驚くほどに多い事が判明した。
ネット、ラジオ、テレビ、それだけでも、かなりの勉強の手助けになってくれそうなのだ。

他に日本語教師になるための日々の努力としては、常に正しい日本語を話すように注意し、正しい書き順を意識し、特にひらがな、カタカナが正しく表記できるように心がけよ!と言うもの。話すのも、単に美しい文法や言葉遣いというのでは無くて、正しい発音を心がけるのだそうだ。
特にアナウンサーの話し方を研究し、真似するようにすると良いらしい。確かに英語でも、話し手によって聞き取り易い人、聞き取りにくい人と極端だが、その極端さは、私が『日本語耳』だから顕著なのだと思う。『韓国語耳』『中国語耳』『フィリピン語耳』の人達に、的確に伝わる日本語を話せなくてはならないのだ。はて、やたらと早口な私、発音は如何なものだろうか?
私自身、英語が出来なくて、海外に行った時に様々な困難に出くわした。その時の事を思えば、こうした指摘はなんとも適切だと思わざるを得ない。以前アイルランドのツーリスト窓口で貰ったメモは、ミミズがのたくってるようにしか見えなくて、結局島へのツアーは断念した。英語も聞き取れなければメモも読めない、待ち合わせの場所が理解できなかったのだ(笑)。
これは英語圏の人でも読めないだろう?と思ったのだが、アメリカの方に聞いたらあっさり『読める』と(笑)。長年の慣れとはこういうものなのかと思うと同時に、染み付いてしまった感覚は中々治らないものである。この点、今後は注意して過ごしたいと思う。
こうした経験を糧にして、普段日本人として日本で暮らしていると見えない、『当たり前が当たり前ではない世界』を再認識する、これも勉強。なんだか少し、面白くなってきた。


コメント

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  2. hiyo | URL | B9A5zm5U

    やはり慣れって大事ですよね〜。
    いやいや、慣らすより綺麗な字を、と言う事で当分は、書取りです(笑)

    >hiyoさんの「理想の男性」に当てはまるような人は主に海外なんですが、日本にもいないことはないかも。

    おお?お願いしま〜す((笑)本気)

  3. ウースター嬢 | URL | -

    私もイギリスに暮らし始めた頃、手書きの数字すら読めなかった・・・でも、慣れれば、不思議に読めるものなんです。今は・・・日本人から私の字が読めないと言われる。

    hiyoさんの「理想の男性」に当てはまるような人は主に海外なんですが、日本にもいないことはないかも。ちょっと探ってみようかな・・・(笑)

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