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『こわれた心を癒す物語』

2009/02/12 23:14 ジャンル: Category:読書【ドラマ】
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ジャコモ・バッティアート/荒瀬 ゆみこ/アーティストハウスBook plus
新米の精神科医アレッサンドロは、新しい病院に転任してきた。彼が担当する事になったのは、20歳そこそこの若いエリーザという患者。美しさを秘めたその顔は醜くなり、痩せ衰え、病院からは治療不能と診断されていた。医学に対する不信感も手伝って、次第にエリーザを忘れられなくなったアレッサンドロ。彼はエリーザを別の治療で治そうと試みる。それには、アレッサンドロの父親と、エリーザの母親の悲しい歴史が深く絡んでくることになるのだった。

いくつかの物語が、バランス良く交錯して語られていく。アレッサンドロとエリーザの出会い、アレッサンドロの父の物語、アレッサンドロとエリーザの闘病生活、エリーザの母の物語。とても映画的な作品、構成も、語り口も、盛り上げ方も。
そしてとてもイタリア的。何しろ、アレッサンドロがエリーザを気にするのは、無条件に愛の成せることなのだと、いともあっさり認めてしまう。これがアメリカやドイツの作品だったとしたら、その愛にも色々と注釈が付こうものの、一貫して『愛』だけである。なんとも、情熱的でロマンチックだこと(笑)。
著者は世界的にも活躍する映画監督、文筆で生きるのが難しいと考えて、映像作家の世界を選んだのだとか。両方十分難しいと思うけど(笑)。気になる作品は・・・、『ヤング・カサノバ』。観ようかどうしようか、2年くらい迷っている作品・・・。
だから作品が映画的という訳ではなくて、映像が容易に想像できる描写が多く、まとまりも展開も映画らしいからそう思う。テレビや映画業界の方が時折小説を発表するが、そうした大方の作品に共通して言えるのは、物語が少し変わっていて面白いということ。とても面白いのだが、その表層は素晴らしく飾り立ててあるのに、その奥深くには上げ底の空間があるばかりと感じさせる。文字としては何かが足りないのだが、脳裏には鮮やかに映像が広がるのである。
映像を作り上げる人たちは、最終的に言葉の奥にある空間を生める仕事をするのだろう。空洞の中に実を詰め込めば、目で見て感じられる映画という物語が出来上がるのではないだろうか。その空洞を更に文字と意味で埋め尽くせるのが、本物の作家だと思うのだ。
そういった意味で、憧れを募らせてようやく『小説家』になられたJ・バッティアート氏の作品も、映像化して初めて完成すると思ってしまう出来だった。本作は絶対に映画化はしないと語っているそうだが、むしろ観たいです!!
最初に書いた通り、物語は3つのロマンスを追っている。戦争や文化に翻弄されながら、それぞれの愛を真剣に追った男女の物語。それぞれ上手く交錯して、無駄な演出も見られずに読みやすかった。それにしてもこの詰め込みっぷり、まさに『念願の』という意気込みを感じて、何となく微笑ましかったりして(笑)。

こわれた心を癒す物語 (BOOK PLUS)こわれた心を癒す物語 (BOOK PLUS)
(2001/09)
ジャコモ バッティアート

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