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『この道は母へとつづく』

2009/02/26 23:22 ジャンル: Category:映画【ドラマ】
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〔仏〕ITALIANETZ (2005年)
監督:アンドレイ・クラフチューク
脚本:アンドレイ・ロマーノフ
コーリャ・スピリドノフ/マリヤ・クズネツォーワ/ダーリヤ・レスニコーワ/ユーリイ・イツコーフ /ニコライ・レウトフ/デニス・モイセンコ/アンドレイ・イェリツァロフ/ポリーナ・ヴォロビエワ/オルガ・シュヴァロワ/ディマ・ゼムリエンコ/ルドルフ・クルド

孤児院で育ったワーニャは、裕福なイタリア人夫妻に引き取られる事が決まった。しかし既に引き取られた子供の母親が現れた事で、ワーニャは実の母親の事を考えるようになる。自分がイタリアに行った後、本当のお母さんが引き取りに来たらどうしよう?必死に文字を覚え、自分の出生記録を密かに手に入れたワーニャだが、僅か6歳の彼には他にどうする術もない。1人悩むワーニャを見かねた同じ孤児院に暮らすイルカは、母親捜しを手伝うと申し出る。孤児院を抜け出した2人は駅へ向かうがそこではぐれてしまい、ワーニャは1人で母を捜すことになるのだった。

最初は余り興味が無かったが、予告編から良さそうだったので借りてみた。しかしですよ、私も場数は踏んでいる、ちょっとやそっとじゃ、あんた、揺らぎませんよと何故か挑戦モード。舞台が孤児院を離れるまでは、その存在や子供達の生活など、社会的側面の描写のほうが興味深かった。
孤児院では、女の子が2人だけ出てくる。彼女等の演技経験は少ないが、醸し出される雰囲気は紛れもなく『母』。周りにあれほど『守るべき存在』がいると、女性は年齢に関係なく、母性を見せるものなのだと感心した。
そんな優しい母代わりと大勢の兄弟、多少乱暴だが道理の解ったリーダーもいる。子供達は管理する大人達を尻目に、孤児院内で自分等だけのコミュニティーを確立し、運命的には得られなかった『家族』を形成している。さらにワーニャは、本当に家族を得る一歩手前だった。それでも尚、自分を『捨てた』母親を求める強い心。改めて、家族や血の繋がりの意味や重さを考えさせられた。
なんと言っても、圧倒的な演技力を秘めた、ワーニャ役のK・スピリドノフが破格である。小さくて必死で健気で儚くて無力、ワーニャである彼の姿は、恵まれた家庭に育っているとはとても思えない弱さがある。
<ここからネタばれ>
母との再会を目前にして、幼児斡旋をするグリーシャに追い詰められたワーニャは、自らの手首を切り始める。その鬼気迫る姿は圧巻である。6歳のワーニャに攻撃性は無く、そこにあるのはただ絶望感だけなのだと強烈に伝わってくる。
傷ついた腕を抱え、無残に丸まって泣くワーニャに駆け寄るグリーシャは、抱きしめて頭にキスをする。ワーニャによって散々な目に合わされた男の行動としては、少しおかしいと感じるが、実はあのキス、アドリブではないかと思っている。あの瞬間、K・スピリドノフの演技に動かされて、素のN・レウトフが出てきたのではないかと。
こんな言葉を自分に形容するのはおかしいかも知れないが、ワーニャが見せた絶望感が苦しくて、余りの無力感が悔しくて、その時に初めて、静かに涙が流れた。
<ここまでネタばれ>
一気にラストに流れ込んで行くのだが、私の静かな涙は止まらず、ラストのワーニャの表情を見て、とうとう私の顔は瓦解した(笑)。どうしたらあんな表情が出来るのか?一体なんと説得すれば、子供にあんな顔を作らせることが可能なのか?
監督の演技指導が凄いのか、役者の天性の勘なのか?映画全体もテンポや山場の配分も良く、メッセージもはっきりしていてブレが無い。監督の手腕は間違いないので、そうした才能の集結の結果があの表情か?
ワーニャの追走劇に惹き込まれ、心の中でワーニャを応援しこそすれ、私の両目は乾いたままだったのに、ラスト数分前に小川が生まれ、ラスト20秒ほどで修復不能。可愛い子供をだったら感動必至?いやいや違う、とんでもない。大人顔負けの立派な演技に支えられ、ロシアの社会的状況を真摯に映し出し、なおかつ家族の意味を問いかける、胸を打つ秀作だったのだ。

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