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『昨日のように遠い日 少女少年小説選』

2009/05/07 23:13 ジャンル: Category:読書【ドラマ】
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柴田 元幸 編/文芸春秋
少年の頃、少女の頃、誰もが通過する時期、二度と戻れない時期。世界は単純で輝いていて、だけど彼ら幼い子供たちの世界にも、それなりに複雑な物語がある。少年、少女、子供時代をキーワードに、多感な子供の独特な世界を描き出した短編、子供が読んで楽しい短編など、彩り豊かに揃えられた13の物語。

『大洋』バリー・ユアグロー著/柴田 元幸 訳
『ホルボーン亭』アルトゥーロ・ヴィヴァンテ著/西田 英恵 訳
『灯台』アルトゥーロ・ヴィヴァンテ/著 西田英恵/訳
『トルボチュキン教授』/『アマデイ・ファラドン』/『うそつき』/『おとぎ話』/『ある男の子に尋ねました』 ダニイル・ハルムス著/増本 浩子・ヴァレリー・グレチュコ訳 
『猫と鼠』 スティーヴン・ミルハウザー著/柴田 元幸 訳
『修道者』 マリリン・マクラフリン著/小澤 英実 訳
『パン』 レベッカ・ブラウン著/柴田 元幸 訳
『島』 アレクサンダル・ヘモン著/柴田 元幸 訳
『謎』 ウォルター・デ・ラ・メア著/柴田 元幸 訳

まさにこれ、柴田ワールド全開と言った感じ。柴田氏厳選の、大枠で『子供』をテーマにした作品集だ。本作で最も多い5編を数えるD・ハイムズの作品は、子供の輝ける奇抜さや楽天的な様を軽快に描いた作品ばかり。子供が読んでも楽しく、大人が読んでも楽しめる、この作品集の中核を占めるに相応しい作家だろう。
『トルボチュキン教授』などは、呆れるほどのバカらしさと混乱に、微笑まずにはいられない。『おとぎ話』も、何とも皮肉な外皮の奥に、これまた子供らしい強情さが隠れていて面白い。子供時代、眠る前にこんなお話が聞けたら愉快だったろうな(笑)。
この短編集を私が読もうと思ったのは、もちろんアイルランドの作家の作品が入っていたから。M・マクラフリン著、『修道者』、なんてらしいタイトル・・・。成長して女性らしくなることを拒んだ少女は食べることも拒絶し、アイルランドに暮らす変わり者と言われる祖母の下へ送られるといった内容で、だからこちらは、少女と言っても思春期真盛りだ。多感な少女の思いと、大人とのずれ。大人をとうに乗り越えて達観した老人との交流。思春期の鋭利な感受性を写し取っていながら、とても静謐な作品。
先に述べたD・ハイムズの作品以外は、ほぼこうした『クセ』のある作品ばかり。その文章構成、物語から漂う重厚にして距離感のある雰囲気、まさに柴田氏ご推薦というオーラが漂う逸品ばかり。最後を飾る『謎』はとても有名な作品だそうだが、私は初見、興味深く読ませていただいた。歳を追うごとに、子供の頃を思い出さなくなる。こうした作品集を読んで、自分にも確かにあった、日々が単調になる以前の特別だった子供時代を思い出すのも一興かも。

昨日のように遠い日―少女少年小説選昨日のように遠い日―少女少年小説選
(2009/03)
柴田 元幸

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