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『画家と庭師とカンパーニュ』

2009/06/18 23:13 ジャンル: Category:映画【ドラマ】
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〔仏〕DIALOGUE AVEC MON JARDINIER (2007年)
監督:ジャン・ベッケル
原作:アンリ・クエコ
脚本:ジャン・ベッケル/ジャン・コスモ/ジャック・モネ
ダニエル・オートゥイユ/ジャン=ピエール・ダルッサン/ファニー・コタンソン/エロディー・ナヴァール/アレクシア・バルリエ/ヒアム・アッバス

成功した中年の画家は、カンパーニュ地方にある生家に戻ってきた。実は結婚生活が破綻直前、妻どころか一人娘との関係も上手く行っていない状態。心機一転のつもりか移り住んだ田舎屋で、菜園のための庭師を募集する。やって来た庭師は幼馴染の男。国鉄に長らく勤め、今は引退して好きな庭仕事をやっていた。昔話に花を咲かせ、お互いをジャルダン、キャンバスと呼び合って旧交を温める。中学以来、生活も関わる世界も何もかも違った2人だが、牧歌的で暖かいカンパーニュの景色に溶け込むように、2人の友情は長い年月を埋めて深まっていった。

良いですね。悪く言おうと思えば幾らでも言えそうな展開だし物語だし演出なのだが、ここは1つ素直に、『良い』と言い切ってしまいたい。この作品の中に、幾つかのメタファー、そして幾つかの『人間関係』が描かれている。しかもそれは、たった2人の男を通して描かれる。
愚直な田舎育ちの男と、田舎を何か極上の宝のように崇める都会人。国鉄で長年働き、その存在を人生の基盤とし、共産主義的な頑なさを持つ男と、自らの才能で成功した、至高を追いつつ資本に走った画家。質素で単調ではあるが、堅実な家族愛に繋がれて充実した日々を送る男と、金も名誉もあるが、人間関係に恵まれていない男。長年同じ場所に留まり華やかさを知らない男と、まさに世界の中心のような場所で暮らした男。芸術の豊かさを知らず、無教養で実際的でありすぎた男が出合った、色彩豊かな芸術、その芸術を生み出す男。
そんな2人が繋がっているのは、遠い昔、あらゆるものが可能性で輝き、周囲にはいかなる壁もなく、無邪気に楽しかった少年時代の思い出。演じるのは、フランスを代表する名優D・オートゥイユと、意外と大きな瞳が何ともユニークな眼差しを放つJ=P・ダルッサン。この2人の配役が憎らしいほど適切で、苦もなくジャルダンとキャンバスの友情に引き込んでくれる。
誰のものでも人生なんて、一口には語れない。そう思わせる男たちが主人公なので、この物語がいかに単純であろうとも、むしろその単調さが良い緩和材料になってくれる気がする。人生半ばにして直面した大きな壁に立ち向かう武器としたのは、再会した純朴な友情だった・・・、良いじゃない、素直に良いじゃないのぉ。
一見して愚直で単純そうに見えるタイプの方が、実は図りがたく動かしがたいというのは良くあることで、ジャルダンがキャンバスのことをどう思っていたのか?この再会をどれほど大きなものと位置付けていたのかは分からなかった。それとも単に不器用なだけなのか?どちらかと言えば、キャンバスがジャルダンに依存しているように見えるが、それはあながち間違えてはいないだろう。
今時ビックリするほどに明瞭な伏線が幾つか張られている。それを実線とするなら、さしづめ横断歩道の白線くらいか、いや中央分離帯でも良い。とにかく無茶苦茶分かり易い展開なのだが、繕って余りあるほど極上の雰囲気だ。
ただ映画の表面だけを見るならば、実に分かりやすくお涙頂戴の展開である。ただこれを詩的に観るならば、2人の熟練の俳優が見せた演技と共に、その奥に秘められた幾つもの隠喩を嗅ぎ取れるはず。そんなものがあるとするなら・・・、いやある、あるはずよ、あると信じればあるのよ。

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