2011/02/03 21:37
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映画【サスペンス・ミステリ・犯罪】
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【
Edit】
〔英〕FAKERS (2003年)
監督:リチャード・ジェーンズ
脚本:ポール・ガーステンバーガー
マシュー・リス/ケイト・アシュフィールド/トム・チェンバース/トニー・ヘイガース/アート・マリック/ルーラ・レンスカ
ケチな詐欺師のニックは、マフィアから借金5万ドルの返済を迫られていた。返済の目処が立たずに困っていたところ、行きつけのバーで働くイブの弟トニーと出会う。トニーには画才があり、折りよくニックは、90年前のイタリアの画家アントニオ・フラチーニの幻のデッサンを手に入れた。そこで彼らは、借金返済のために画商詐欺を思いつくのだが、それだけでは返済額に足りず、ニックは危ない話にも手を出してしまう・・・。
これは残念ながら、脚本が悪すぎる。詐欺師ものの話としては、ラストに驚きと共にスッキリするどんでん返しなどがあるべき!と思うのだが、これはもうだだ崩れで突っ込みどころ満載のグダグダ。同じくイギリスで放映されている詐欺師ドラマ『華麗なるペテン師たち』の方が遥かにレベルが高い。というかこのドラマ、1時間でよくもこれだけ!と毎回感心するほど充実してるからね、比べるのも失礼か。
もうとにかくね、誰も知らないデッサンなら詐欺にうってつけと始めたはずが、ラストで簡単にアラを見つけられてしまう。一介の学者が分かるネタなら、画商なら知っていて当然だろう!と・・・思ってしまえば、この物語全体がダメになる歪み。
ラストのイブの行動も支離滅裂。なんで金を盗んだのか?だったらなぜニックのアパートに戻ったのか?結局あの意味不明で張りぼてみたいな裁判シーンに繋げたかっただけなのか?と。無理やりな人情劇もありがち過ぎて全く響いてこない。ついでに、仮釈放中と指名手配犯は、パスポートがあっても国外旅行はできませんよ!とオーラスで脱力系突込み。
なんかもう・・・イギリス的スタイリッシュさだけを醸し出しているものの、全く内容がついて行ってないのよね。余りにダメダメ過ぎて笑ってしまうぐらいなのだが、造り以外にもしっかりしている。一応映画として成立してるのが不思議。なんと言うか・・・小型版ジェリー・ブラッカイマー作品のような(笑)。
脚本が徹底的に残念なだけで、演出云々は観られるレベル。ついでにどうやら私、M・リスが結構好きみたいで(笑)。余りお目にかかることの無い役者なだけに、これはこれで結構満足だったりする(笑)。
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