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『野性の呼び声』

2011/02/04 21:23 ジャンル: Category:読書【ドラマ】
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ジャック・ロンドン著/大石 真 訳/新潮文庫
シェパードとセントバーナードの血を引く南国犬のバックは、暮らしていた豪邸から盗まれて、ゴールドラッシュに沸くアラスカへと連れて来られた。最初こそ人間の横暴さに戸惑うバックだったが、棍棒と鞭の掟を即座に覚え、犬橇を引く日々を送る内に、古代から伝わる野生の記憶が呼び覚まされていく。

ジャック・ロンドンが無性に読みたい!と思っていた矢先に見つけた、作家の代表作と言える本作。いや~、堪能した。バックが主人公であるが、語られるのはジャックを見つめる代弁者の声だ。最初はバックが主人公ということもあり、犬が話しちゃう?などと思っていたのだが、犬が主人公でありながら、描き出される姿は正真正銘犬である。
それでいて、バックの変化が手に取るように分かる進行が見事。そして面白い感覚だった。厳しい自然と弱肉強食の掟、そこに晒されて逞しく生き抜いていくバックの姿は、擬人化されているようで、やはり犬そのものなのだ。徐々に目覚めていく古代の野性、凶暴でありながら美しい。
J・ロンドンの作品に息づく『生の活写』という部分でも、特出した存在感のある作品だと思った。語ることの出来ない犬に無言の理解を示す人間。厳しい生活の中で培われる共存の信頼。そしてバックは、次に破壊的な人間と出会う。ようやく馴染んだ野生を混乱させる、出来の悪い文明社会に振り回されたバックは、やがて人間との愛、無償の愛と出逢う。
お屋敷暮らしでは知り得なかった出来事を通して、ある意味で雑多な、人間社会でも起こり得る経験を積んだバックが、自らの本当の人生を見つけていくのだ。最後に、無上の愛を勝ち得た後に。
こんなにも薄い作品の中に、素晴らしい人生と生きることが詰っていた。犬を通して語ったからこそ、可能になった物語なのかも知れない。感情的に過ぎるかも知れないが、やはり私は、バックと主人の間に気付かれた愛情に心揺り動かされた。特に、その愛が形となって表れる犬橇勝負のシーンでは号泣・・・しかも外出先で、鼻水まで出しちゃって。なんでこんなにシンプルな展開で、特に飾りも無い文章なのに、こんなにも力強くて熱いのか・・・、いや~、泣いたわ。
人生に疲れた時、力強さが欲しい時、J・ロンドンはお薦めだ、ただ真っ直ぐに、直球勝負で欲しいものをくれるから。自殺したいとか、人生行き詰っているとか、ウジウジ言う奴には無言でこの小説を渡せば良い、そこには、極寒の地で力強く生きる人と犬が、あなたの視点を明るい光に向けさせてくれるだろう。

野性の呼び声 (新潮文庫 ロ 3-2)野性の呼び声 (新潮文庫 ロ 3-2)
(1959/06)
ジャック・ロンドン

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