* WanderLust *=memorandum for me=

読書はライフワーク、映画鑑賞は人生の潤い、旅行は趣味にしたいなぁ♪日記は日々の覚書き。

スポンサーサイト

--/--/-- --:-- ジャンル: Category:スポンサー広告
TB(-) | CM(-)Edit

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『お呼びだ、ジーヴス』

2011/04/09 23:02 ジャンル: Category:読書【シリーズ】
TB(0) | CM(0) Edit

P・G・ウッドハウス著/森村 たまき 訳/国書刊行会
バーティーがやごとなき事情によりとある寄宿学校へ入学!お暇が出たジーヴスは、バーティの友人であるロースター伯爵(ビル)の元へしばし奉公に出ることに。ロースター・アビーの主であるビルだが、屋敷は崩壊寸前、貴族迫害の波を受けて経営は火の車だった。幼馴染のジルと婚約したビルは、家計を立て直すためにジーヴスの助けをかりてなんと!競馬の賭け屋に変身していた。しかしオークスで大穴を当てられて遁走、彼を追った客でジャングルの探検家ビッガーは、知らずにロースター・アビーに辿り着く。そこへ、結婚した姉上モークとお調子者の旦那ローリーのカーモイル夫妻がやってきた。モークはアメリカで出会った富豪の未亡人ロージー・スポッツワースを屋敷に招待しており、彼女に崩壊寸前のロースター・アビーを買わせようと画策していたのだ。到着したロージーはビルとは旧知の仲であり、パリであれやこれやで海辺のドライブだった仲。しかも、ビッガーも過去にロージーとあれやこれやで、密かに彼女を崇拝していたのだった。自らの悪事がばれんことに怯えるビル、ロージーとの仲を怪しむジル、ロージーへの愛に身もだえするビッガー、幽霊屋敷に心酔するロージーと商売意欲満々のローリー。俄かに賑やかになったロースター・アビーでは、ジーヴスの機転だけが平穏を取り戻せるかに思えたが・・・?

『カモン、ジーヴス』に関する著者による覚書
『ブリング・オン・ザ・ガールズ!』(ガイ・ボルトンとの共著、1953年刊行の回想記の第1章)
『ジーヴス、オムレツを作る』

なんと!なんとなんと、今回はバーティーがお休みである。華やかなりしハリウッドで、御大ウッドハウスとコンビで活躍したガイ・ボルトンの脚本を元に、改めてノベライズした作品だそう。バーティー不在であるからか、別人の基盤があるからか、ドタバタした展開はいつもながら、その勢いは大分控えめ。何しろジーヴスにしても、とことんスープの底に沈めるべき『ご主人様』がいないので、活動が大分控えめで、汚れ仕事すら自らやろうと申し出る従順ぶりだ。帰来の楽天家を発揮して、どんな情況でも懲りずに顔を上げて突き進むバーティーがいないので、陥る底が浅いと感じた。
何よりも、私はバーティーのファンなのだ。仮にジーヴスがいなくても、バーティーがいれば良いタイプ。あの楽観主義とどん底に陥るスラップスティックな放蕩振りが面白い、同じ線上で、ビンゴ・リトルも大好き。あの素っ頓狂な姿が楽しめないとなると、読むスピードも遅くなるというものだ。
御大お得意の『恋のもつれ』も大分控えめ。今作で一番面白かったのは、姉モークの旦那のローリーだったかな(笑)。本作では暗に描かれているが、某大手デパートで昇進を狙うお調子者の貴族様。彼とモークだけで短編が作れること請け合い。
しかしバーティー不在の本作では、ジーヴスが大分人間的に描かれている。いつものバーティーの語りで無い分、人間的に描かざるを得なかったのかも知れない。バーティー・アイを通すと、ジーヴスは超人である。例えどれほどどん底に貶められようと、彼の盲目的な信頼はジーヴスを神格化してしまうのだ。
今回はジーヴスの外観に対する記述もあり、尚且つ、ジーヴスが汚れ仕事まで引き受ける。何度か片方の眉をピクつかせるほど大胆に動揺までしてみせる。バーティー相手であれば、嬉々としてご主人様に汚れ仕事を押し付けて、それでもご主人様は大丈夫!という信頼があるからか、滅多に同様なんてしないのに。人間ジーヴスの姿を読める貴重な作品かも知れない。
その他3編の作品が収められている。ガイ・ボルトンとの出会いを綴ったドキュメンタリー風作品、元ネタ『カモン、ジーヴス』に関する著者の覚書、そして嬉しいことに、バーティー語りによるいつもの展開が楽しめる短編だ。これにより、このシリーズには全ての短編が収められたことになるそうだ。
それで、この作品がまた面白い。ダリア叔母様まで登場し、相変わらずバーティーがどっぷりスープに落とし込まれる。短いながら、『いつもの』を網羅した出来は抱腹絶倒間違いなし。かな?やはり、ジーヴスはこうでなくては。ご主人様を迷い無く打ちのめす、文字通り打ちのめす、きっと、方頬を暗い喜びでピクっっとさせながら・・・(笑)。
さてさて、バーティー&ジーヴスものは残すところ後2作なのだそう。残念でならないが、引き続きの刊行を楽しみにして待とう。

お呼びだ、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション)お呼びだ、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション)
(2011/01)
P.G. ウッドハウス

商品詳細を見る

コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック:
この記事のトラックバック URL

プロフィール

hiyo

  • Author:hiyo
  • たった二つの趣味、映画と読書を中心に、日記を書いてみたいと思います。
    最近、自分の時間を充実させたいな、と結構真剣に思っていたりして。文章を書くのも結構楽しいし、誰かが通りすがりに読んでくれたら、嬉しいかな、とか思っている。
名言・格言集
Now on-line
現在の閲覧者数:
Thanks for visiting
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
ブログ内検索
googleで検索
2011年読書記録更新中!
今はこんなところ・・・
hiyo07さんの読書メーター
携帯でも、読みたいですか?
QR
Blog Ranking
ちょっと登録してみたよ?


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。