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『ぼくたちの生活』

2011/05/29 22:36 ジャンル: Category:映画【ドラマ】
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〔伊〕LA NOSTRA VITA (2010年)
監督:ダニエレ・ルケッティ
脚本:ダニエレ・ルケッティ/サンドロ・ペトラリア/ステファノ・ルッリ
エリオ・ジェルマーノ/イザベラ・ラゴネーゼ/ラウル・ボヴァ/ステファニア・モントーシ/ルカ・ジンガレッティ/ジョルジョ・コランジェリ/Marius Ignat

建築現場で働くクラウディオは、愛する妻エレナと2人の息子と共に、もう直ぐ産まれてくる新しい家族を楽しみにしていたが、ある時現場で事故死した男を見つけてしまう。現場が閉鎖されることを憂慮して事故を隠蔽したクラウディオは、少なからぬ良心の呵責に悩む。それでも日々は淡々と続き、とうとうエレナの出産が始まった。生まれた息子は無事だったが、エレナは難産のために亡くなってしまう。クラウディオは妻を喪った悲しみから逃れるように仕事に打ち込み、借金をしてビルの建設を請け負うが、なれない監督仕事のために借金だけが嵩んでいく。そんな時、事故で死んだ男の息子アンドレイが現れる。行く当ての無いアンドレイはクラウディオと息子達と暮らし始め、クラウディオの現場で働き始めるのだが。。。

2010年のカンヌ国際映画祭で、主演男優賞を『あたしの』E・ジェルマーノが獲得した作品。『あたしの』という部分に対する批判は一切受け付けませんのであしからず(笑)。ずっと観たい観たいと念じていたのだが、ありがたいことに今年のイタリア映画祭で上映された。演技を観て泣く・・・ほどのところまでは行かなかったが、可愛さ満開ビューティフル満載で、全く涎掛け必須の素晴らしさ。なぜだろう、鑑賞後に『ご馳走様です』と呟きたくなったのは(笑)。
こう色眼鏡のぶ厚いのをかけているとまともな判断が難しいのだが、面白かった、それは間違いない。事件は起こる、物語の起伏もある。死んだ男の息子が現れて、罪の呵責を感じているクラウディオは彼を受け入れて、奇妙な共同生活を始める。近所のドラッグディーラー、兄の恋愛、移民問題などを絡めつつ、妻の死を封印して仕事に打ち込むクラウディオは、心の歪を意識しながらも全てを封印して密やかに暴走を続ける。ある男の人生の転機を描きながらも、淡々とした『日常』を強く感じる作風だった。
人生は、どれほど困難が降りかかってこようとも派手さは無く、人は誰しも自らの人生の主人公でありながら、日常の脇役なのだと感じさせた。これは別に悪い意味ではなく、とても当たり前な事で不満ではなく、映画として描く場合とても難しいことだとも思う。監督はそれを、実ににシンプルに描ききっていた。
世界中の人が愛する古が息づくイタリアと背中合わせの『日常』のイタリアを舞台に、鉄筋のビルを作るクラウディオは現実のイタリアを作っていく。近代的なスーパー、素朴な家屋、平凡な若い夫婦、無機質な病院の風景、美しい街並みに頼らない徹底した生活観の描写が、クラウディオの時間をより身近に浮かび上がらせていた。
大きな悲しみを抱え、それを上手く処理できないクラウディオは、傍目には穏やかに見えるからこそ問題だ。良く言われるように爆弾を抱えた状態で、いつ爆発するか分からない。徹底的に打ちのめされた後、クラウディオは何を見、何を感じ、どんな道標を見つけたのか?出来ればDVDになって皆さんに確認して貰いたいが、個人的には穏やかで、清々しいラストだっと感じた。
抱えきれないほどの苦しみに見舞われたときは、全てを打ち壊して、全てを捨て去ってしまうのが良いのかも知れない。そうなったクラウディオはとても晴々としていて、そんな崩壊の中から貴重なものを得たようにすら感じた。新しい仕事、その先にある可能性などを。クラウディオの弔いや悲しみの消化は、困難だった仕事をやり遂げた時に終わったのかも知れない。そして全てを捨て去った時にそれでも残ったのは、家族。そして友達。男にはやはり、家族と仕事が大切なのねぇ・・・なんて思ったり(笑)。
クラウディオを演じるのはかなり複雑で難しい仕事だったと思うが、E・ジェルマーノは実に上手く演じていた。平凡である、等身大の男であるがゆえに派手さはやはり無いが、クラウディオの悲しみも心の歪も手に取るように伝わってきた。やはり、長年期待して追い続けただけのことはある。やってくれたよ!という歓喜もある。リッカルド・スカルマッチョに良い所ばかり持って行かせないわよ!という、勝手なライバル心も満たされた(笑)。何しろなんと言っても、可愛かった♪
等身大の、当たり前に普通の人々が息づく国イタリアを、一人の男の真摯な葛藤を通して描いた秀作。是非ともDVDになって多くの映画ファンに楽しんで頂きたい。

La-Nostra-Vita-Poster-535x746.jpg

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