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『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』

2011/07/06 22:40 ジャンル: Category:映画【青春】
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〔英〕NOWHERE BOY (2009年)
監督:サム・テイラー=ウッド
原作:ジュリア・ベアード
脚本:マット・グリーンハルシュ
アーロン・ジョンソン/アンヌ=マリー・ダフ/クリスティン・スコット・トーマス/デヴィッド・スレルフォール/デヴィッド・モリッシー/トーマス・ブローディ・サングスター/サム・ベル/オフィリア・ラヴィボンド/ポール・リッター

厳格な伯母ミミとその夫で温厚なジョージに育てられたジョンは、幸せと言える生活を送っていた。しかしジョージの死によって状況は変化していく。ジョージの葬儀で見かけた女性ジュリアが実の母だと知ったジョンは、近所に住んでいた彼女のもとを訪れる。横暴とも思える厳格さのミミに反して、音楽を愛し奔放なジュリアに傾倒していくジョン。その状況を快く思わないミミは、より一層ジョンに厳しくなろうとする。実の母に捨てられたという事実、そんな母の愛、育ての親ミミの束縛、あらゆる窮屈さから逃れるためか、ジョンは音楽の世界にのめりこんでいくのだった。次第に学校はおろそかになり、いつの間にか問題児になっていたジョン。しかし彼の音楽的才能は、その時まさに花開こうとしていた。。。

これはもうね、どれだけ事実に即しているかなんてことはどうだって良い、ジョン・レノン絡みの『伝記』なんて他にもいくらでもあるしね。作中で敢えて『あの』名前を出さなかったことに敬意を表して言うならば(笑)、これは『あの』伝説のバンドのジョン・レノンの物語では無くて、イギリスはリバプールで育ったジョン青年と2人の母親の物語、それで良いんじゃないかな。音楽は脇役、それでも良いんじゃないかな。
まず特筆すべきはK・スコット・トーマス、素晴らしい女優さんよね。厳格で、それでも愛に溢れていて、強弱の危ういバランス感が見事に表現されていた。ラストの感動的な展開における抑えた演技なんてもう、、、徹底的に愛情に対して不器用なミミの姿に号泣した。誰が観ても厳しく映るミミの躾だが、K・スコット・トーマスの豊かな演技のおかげで、ミミという女性を嫌いになれない。ジョンの辛さや憤りも分かるから、どちらに肩入れもできずにただただもどかしい。
そしてA=M・ダフも素晴らしかった。奔放さの陰に悲壮な思いを押し込んで生きるアンバランスさが、なんともほろ苦い。真直ぐであるがゆえに上手く行かず、愛することも上手にできず、それでも完璧であろうともがく様がこれまたもどかしい。
正反対だけど、姉妹という絆に縛られ、そして依存している複雑な関係である女性2人の物語がまず秀逸。その狭間で、人生の芽を伸ばそうとあらゆるものを吸収し、養分も水分も全て自らの内から絞り出そうとするかのようなジョン青年の物語が絡まっていく脚本も秀逸と言える。成長に伴う痛みと、女性2人が過去に残した痛みとがヒシヒシと伝わってくる、そうした鋭さを包括してドラマに変えているのもまた、危機感すら感じる女性2人の母性であるというのが面白い。
『あの』伝説の人の若き頃を熱演したA・ジョンソンも素晴らしかったと思うのだが、色合いの違う女優2人の見事な科学反応に完全に飲み込まれた感じ。物語の要素として必要だったのがジョンであり、物語を動かしたのはミミとジュリアだったという印象ね。もっと伝記的なものを想像していたので、物語色の濃い出来栄えには嬉しい驚きと満足感があった。
衝撃的で感動的なラストのその先に、2人の母に愛され、傷つけられ、音楽に慰めと反抗の全てを込めたジョン青年が辿った道は、確かな事実として人々の記憶に深いだろう。本作を観ていたら、あの名曲『イマジン』が思い出された。ベースとしてあるジョン・レノンの母や伯母との出来事。愛され、憎み、そして許すことを知った人だから書けた作品だったのかな・・・などとぼんやり思った。

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