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『タラ通りの大きな家(上・下)』

2011/07/11 23:08 ジャンル: Category:読書【ドラマ】
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メイヴ・ビンチー著/安次嶺 佳子 編/扶桑社ロマンス
ダブリンの高級住宅地タラ通りの大屋敷で、ハンサムな夫ダニーと2人の子供と幸せに暮らすリア。親友にも恵まれて、いつも人が集まる賑やかな我が家は、結婚当初ダニーの機転で手に入れたものだ。長年かかって調度品を揃え、誰もが望む理想の家に作り上げたはずだったのに、、、、突然夫の浮気と愛人の妊娠を知らされる。ダニーが戻ってくることを信じて堪えるリアだったが、そこへアメリカから運命を代える電話が入った。コネティカットに暮らすマリリンは、ある理由から全く違う環境を求めていた。そこで、かつて知り合った不動産関係の仕事をするダニーを頼って来たのだ。アメリカとアイルランドの家を夏の間交換したいと話すマリリンに、リアは思わず自分の家を交換すると申し出る。

大好きなM・ビンチーがなぜ扶桑社『ロマンス』から刊行されているのだろう?と疑問だったのだが、確かに、『サークル・オブ・フレンズ』に続き本作を読んでみると、『ロマンス』でも良いのかも?などと思えてきた。ロマンス小説はほとんど読んだことは無いが、1~2度読めば成り立ちは良く分かる。余りコテコテではないが、女性の友情や愛や成長などを割合と俗っぽく描いている点、ロマンス小説らしいと言えなくもないのだろう。
女性作家らしく、様々な女性の本質を描き取り、味わいのある物語に仕上げる辺りはいつもながら。平凡でありながら、その平凡さが見事に物語に昇華している辺りは本当に上手いと思う。今作では、アメリカ人女性マリリンがダブリン社会へやってくるからか、だいぶ『ザッツ・アイルランド!』という典型的な様が目立つ感じだった。万国問わずの『人間』を描いている感のある作家だが、今作に関しては『アイリッシュ』を描いたという感じね。
アイルランドでは良く、『1人で旅行に来たの?』と聞かれる。ナンパ目的で声をかけてくる輩なら他国でも良く聞く質問ではあるが、アイルランドだと『おじちゃん・おばちゃん』に良く聞かれる。そして大抵は、『アイルランドは好き?』と続く。女性が1人で旅行だなんて、気のいいアイリッシュには放っておけないのだろうか、ちょっと心配した風に聞かれることもたまにある。
主人公のリアは、そんなアイルランド文化にどっぷり浸かって暮らし、それで良いと思って生きてきた女性だ。しかし夫ダニーとは考えが違い、その違いに気付かずに自らが作り出した世界に隠れて結婚生活を送ってきた。その歪が大きくなったとき、リアは己の非を考えはするが、人で賑わい、相手の暗部にまでドシドシ踏み込んで行くことを厭わない文化や環境を悪いとは考えない。むしろその精神をアメリカにまで持ち込み、故郷アイルランドでは成し得なかったほどの好結果をすら残してしまう。ここに、作家M・ビンチーのアイルランド愛が見えた気がする。誰が何と言おうと、地域や人が密接に生きるアイルランドのお節介文化は素晴らしいのだ!と(笑)。
単なる『ロマンス小説』で終わっていないのは、夫ダニーへの対処と、リアの気持の緩やかな推移だろう。ダニーは賢いつもりでも、結果としてリア2号を手に入れて終わる。そして先の人生も、ずっと不満を抱えて生きるのだろう。一方リアは、いきなりキャリアウーマンになったりはしないし、ダニーを忘れたりもできないのだが、数年後の彼女を楽しく期待できる静かな変化があり、そこがまた微笑ましい感じだ。
とことんまどろっこしい感じにいささか疲れ、中年リアの不器用な再生にイライラし、余りにも平凡な人々のご近所付き合いに欠伸を噛み殺しながらも(笑)、帰宅の車内そして家、さらに帰宅後1時間と、本を閉じるタイミングが見つけられない作品だった。

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