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『戦場カメラマン 真実の証明』

2011/09/05 21:59 ジャンル: Category:映画【戦争・アクション】
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〔愛/西/白/仏〕TRIAGE (2009年)
監督:ダニス・タノヴィッチ
脚本:ダニス・タノヴィッチ
コリン・ファレル/パス・ベガ/ケリー・ライリー/クリストファー・リー/ジェイミー・シーヴェス/ブランコ・ジュリッチ/イアン・マッケルヒニー/ジュリエット・スティーヴンソン/アイリーン・ウォルシュ

1988年、戦場カメラマンのマークとデヴィッドは、紛争の続くクルド人居住区のあるクルディスタンへ向かった。到着して数週間、もう直ぐ子供が生まれるデヴィッドは精神的に疲弊し帰国したいと言い出すが、マークはろくな写真が撮れていないと思い留まらせようとする。敵陣への襲撃に参加してから国境まで送ってもらえれば、売れる写真が撮れて帰国も早まる。しかし実際の襲撃の激しさとマークの無謀ぶりに嫌気のさしたデヴィッドは、1人で歩いて帰国すると言い出した。その後川下で怪我をして発見されたマークは、瀕死の状態から何とか回復し、予定より遅れたがアイルランドへ帰国できた。しかし既に帰ったはずのデヴィッドはまだ戻ってはおらず、マークも何かを隠しているように口を閉ざすのだった。

『ノーマンズ・ランド』の監督・脚本を手掛けたD・タノヴィッチの作品と言う期待半分、C・ファレルのアイルランド作品ということで期待半分。蓋を開けてみたら、舞台がアイルランドでC・ファレルもアイリッシュ訛り全開だったので期待120%マックス!
内容からいって面白い・・・と形容するにはいささか気後れするが、意外な展開が含まれたミステリ要素があり、マークという男の内面の悲哀を掘り下げたドラマがあり、様々な要素が上手く活かされ、まとまりのある見やすい作品だったと言える。『ノーマンズ・ランド』は一口に言って万人受けは難しそうな名作だったが、本作なら受け入れ側のキャパが広がったと言えそう。
これもまた変な言い方だが、戦争の見せ方が上手い。派手な銃撃戦が多いわけではなく、凄惨な場面がグロテスク過ぎるわけでもないのだが、じっくりと人間の内面を描き、時にさり気なく映し出し、巧妙な展開を通して様々な苦痛や悲劇や意義を伝える術に長けている。
戦争を商品として捉えるマークのようなカメラマンを描いていてさえ、皮肉や憤りと言ったものを強く感じないのは、『ノーマンズ・ランド』に通じるところがある。憎むべきは無神経な人たちではなく、まして武器を取り、殺し合いをする一兵卒たちでもない。この手に負えないほど壮大なナンセンスに、何とかして折り合いをつけようとしているかのようなシニカルさがある。
そして、単なる戦争映画だけでは終わらない、ドラマを楽しませる手腕がある。これほど地味な作品なのに質は十分、メジャーに押し上げたら、どんな作品を作るのか?見てみたい気持ち半分、このまま質だけにこだわっていて欲しい気持ち半分だ。
C・ファレル!に尽きる作品でもあった。戦地で生死の境を彷徨った設定に合わせてかなり痩せ、役柄から生み出されるストイックな様が余りに素敵、見惚れたわ。マークが抱えた悲劇を謎として最期まで引っ張る重厚感、じわじわと染みだす悲しみや苦痛、戦争という悲惨さにようやく気付いたかのような姿が痛々しい。マークが抱えた真実を知ったとき、死体の行方を気にし続けた彼の崩壊しそうな神経を思って胸が苦しくなるだろう。なんだか最近余り見る機会が無かっただけに、出来る子だってことを忘れていた。
その他、マークの妻エレーナ役でP・ベガ。姉さん女房♪と思ったら、C・ファレルと同い年だった・・・。数年前に観た作品より若返って素敵に見えた。いずれにしろ、なんにしろ、ずば抜けて素敵な女優さんであることに変わりは無い。K・ライリーもなんだか久し振りだったなぁ。
とても悲惨な要素をたくさん含んでいて、戦争の正体を垣間見せる作品ながら、観賞後は不思議と不快感や重苦しい気分が無かった。清々しいとは言わないまでも、押し出されていくマークの痛みと共に、1人の男の再生を観たような感慨に包まれた。最期までさり気ない、『片隅』を意識させる作品。世界中で起こっている『戦争』は、豊潤な大国から見れば『片隅』で起こっている悲劇なんだと、やんわりと伝えているようにも感じられた。

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