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読書はライフワーク、映画鑑賞は人生の潤い、旅行は趣味にしたいなぁ♪日記は日々の覚書き。

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『穴』

2011/11/02 22:17 ジャンル: Category:読書【ミステリ・サスペンス・犯罪】
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ガイ・バート著/矢野 浩三郎 訳/アーティストハウス
優等生のリズは、学校の影の支配者で頭脳明晰なマーティンの提案を受けある実験に参加した。学校敷地内にある忘れられた場所で、3日間を過ごすというのだ。つまらない学校の旅行に参加したくなかったリズの他マイク、ジェフ、フランキー、アレックスの計5人がこの実験に参加した。誰からも忘れられたその場所は、厳重に鍵がかけられた奥深い場所。頭上の扉にある扉にははしごが無ければ届かない。約束の3日か過ぎてもマーティンは現れない。次第に不安を募らせる5人は果たしてどうなってしまうのか?

『体験』の後を綴るリズ、関係者の録音テープ、体験のリアルな描写と3つのパターンで描かれる本作。巧みに切り替わる語り口や情況に戸惑いつつ、確実に幻惑されていく。私の場合、その幻惑に気が付いたのは本作の映画化作品を観たとき。してやられた!というよりは、なるほどそうか・・・という目から鱗状態だった。
ラストに衝撃が訪れるというが、何となく途中から結末が分かってしまって、結果的に想像通りだったので大した衝撃は無かった。しかし!これもまた映画を観たら、自らの単純な思い込みに気付かされた。後書きにいかようにも解釈でき、幾らでも考えられる作品などとあったが、正直『どこが?』という思いだったのだが、なるほど、この作品は生きている、変化していく、読み手が幾らでも解釈を加えられる。考えたらなんか凄いな、この小説。
表面的に観れば単純なサイコスリラーだ。他愛ない悪戯を最大限に効果的にしかけるマーティンは、同級生から一種尊敬すらされる存在。その彼に知らず感化された若者達が、盲目的な信頼のもと罠には嵌められていく。たった一つ謎が残ったのは、なぜリズだけが助かったのか?短絡的な私は、それでなきゃ話が成り立たないからね~というだけで深く考えなかったのだが、そこにこそ、この物語の複雑さが隠されていた・・・ように思う。
1つの解釈として映画は大きなきっかけを与えてくれる。しかしこれとて絶対的な解釈ではないわけだが
、一冊の小説の解釈を拡大させる一助にはなるはずだ。作者の意図としての真実は何なのか?これだけの曖昧な作品を描けるだけの磐石な構想はあったはずなので、絶対的な真実はあるのだろうが、それが明かされることはないだろう。とすれば、この作品には読み手の数だけ『真実の体験』がある。
う~ん面白い。実は『
ソフィー』はいまいちだったので、勿体ぶっている割には地味な作品を書く作家だなぁ?などと失礼なことを考えていたのだが、これは『ソフィー』も、読み直したほうが良いかも?

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(2002/03)
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