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『ぼくのゾンビ・ライフ』

2011/11/13 21:18 ジャンル: Category:読書【コメディ・その他】
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S・G・ブラウン著/小林 真里 訳/太田出版
運転中に居眠りをして交通事故を起したアンディは、生き返ってゾンビ(アンデッド)になってしまった。同乗していた妻は死んだまま蘇らず、生き残った娘とは引き離され、両親の家の地下のワインセラーで暮らす日々。おまけに死んだ時の後遺症?で離すことも出来ず、左半身は潰れて使い物にならない。身体は緩やかに腐り続けていく・・・。それでも、コミュニティセンターの支援グループで仲間が出来た。自殺したリタとは妻以来の淡い想いが・・・。とは言え、アンデッドには厳しい法律が課せられていた、加えて想像を絶する差別に晒されて鬱憤が溜まっていたある夜、レイというアンデッドと出会ってアンディの運命が変わった。世間にアンデッドの権利を認めさせようと、アンディの孤独な戦いが始まった。食べ物を投げつけられ、自由な外出も出来ない中で、アンデッドに生存する権利を!と声を上げるアンディに安泰な未来はあるのか?

一風変わったゾンビ小説・・・らしいという噂に加えてかなりの高評価だったので借りてみたのだが、冒頭から結構な衝撃の展開で驚いた(笑)。とは言え、ゾンビになってもあくまで理性的なアンディの語りを読んでいると、このグロテスクかつ妙にポップな印象のする衝撃展開も何か大きな『勘違い」という仕掛けがあるのではないか?などと思ったのだが・・・?
もともと映画も小説もホラーは苦手、特に『スプラッター』系に関しては、あえて時間を浪費してまで関わる意義が見出せない私としては、ゾンビ系統の描写や展開にはいささか戸惑いがあったのだが、プロットとしてはなんとも上手い設定だなぁと関心しきり。
偏見や差別に関する書物は数あれど、これほど多角的な『共感』を得られる設定はなかなか無い。理性も知性も持ったアンデッド達、元は人間でありながら、心臓が血液を循環させなくなったというだけで(それ以外も色々ある・・かな(笑))、あらゆる権利を取り上げられ、尊厳を踏みにじられる。過程として新たな人生を歩み始めたアンディが、アンデッドとしての自我に目覚めて世論に戦いを挑んでいくのだが、アンデッドという存在を単なるパロディにしていないところが上手い。、むしろパロディ化されているのはブリーザー(人間)達の方で、アンデッドを英雄視してしまう過程は余りにもありそうで笑ってしまった。
物語は、過酷な境遇の中に見出す仲間や愛の物語であり、人間はどんな状況に置かれても尊厳を持って新たな境遇を快適にしていく権利や強さがあるという物語であり・・・、間違いなく『ゾンビ』の物語でもある。
理性的なゾンビ小説なのかと思ったら大間違い、これは間違いなく生ける屍と人間の戦いの物語でもあり、文字通り喰うか喰われるかの血生臭い戦いだ。作品を読み進むうちにアンディに感情移入し、リタとの恋を応援し、アンデッド同士の深い友情が築かれる様を温かく見守っていく。しかし中盤に入ると、相変わらず『人間らしい』個性と理性を持ったアンデッド達のゾンビらしさが目立ち始め、なんとも不思議な違和感を覚える。
ラストは潔く格好良いのだが、アンデッドとブリーザー(人間)は共存できないという前提が根底に敷き詰められており、その隠されたプロットがじわじわ浮かび上がって一気に噴出する感じ。全体的にテーマは重いと思うのだが、ライトな筆致でコミカルな印象がとても読みやすい。悪趣味すれすれの話題も含まれているとは思うのだが、この作者なかなかそつない技量の持ち主だ。
映画化の話も進行中とのこと、配役は2転3転しているようだが、あのラストは是非とも映像化して欲しいなあ。双子のアンデッド役はもちろんトレッダウェイ兄弟で決まりだわね。

ぼくのゾンビ・ライフぼくのゾンビ・ライフ
(2011/06/23)
S・G・ブラウン

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