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『外套・鼻』

2012/02/07 21:33 ジャンル: Category:読書【古典】
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ニコライ・ゴーゴリ著/平井 肇 訳/岩波文庫
『外套』
生真面目で人付き合いの苦手なアカーキイ・アカーキエウィッチは、それまでの人生つましく暮らして来た。しかしある年の冬、それまで着古してきた外套がとうとう駄目になってしまった。そこで一大決心をして高価な外套を新調したところ、彼の中の慎ましさに対する価値観までもを揺るがす変化をもたらし、それが思いもよらない結果を招くことに・・・。
『鼻』
イワン・ヤーコウレヴィチという理髪師は、朝食の席で、パンの中から常連客である八等官のコワリョフの鼻を見つける。怖くなったイワンはこっそり川へ捨ててしまうが、鼻をなくしたコワリョフは堪らない。上手いこと顔を隠して街中を探すと、なんと自分の鼻が自分より高い身分で偉そうに歩いているところと出くわした!

ようやく、ようやく初ゴーゴリ。古典の中ではロシア文学が一番好きだと思えるのだが、大御所の作品はほとんど読んだことが無いのが実情。若い頃に色々かじっただけに、読んでもいないのに『いまさら・・・』などと偉そうなことを考えてしまう。
さて、そんな中でも長らく気になってきたゴーゴリを、既に翻訳すら古典として価値を持っている名訳で楽しめるなんて、岩波文庫さまさまなんである。名訳として親しまれるだけあって、なんとも軽妙で面白い。確かに古さはあるのだが、今読んでも格段の違和感を感じないのは、元の文章の斬新さや訳者の力量なのだろうか?
物語は不思議な魅力で包み込んでくれたダニイル・ハルムスの不条理さに繋がるものを感じたが、ハルムスがゴーゴリに繋がっていると言うべきなのかな。『外套』はシリアスな重みのある作品なのかと思ったら、ラストに向けて意外な展開が。一気に不条理感が増し、狐につままれたような読後感をたっぷり味わえる。考えようと思えば色々追求できそうな気もするが、なんかもう良いやぁと(笑)。アカーキイ・アカーキエウィッチは外套を取り戻したんだから良いや!と(笑)。
実は『鼻』の方が読みたくて長らく気にしていたのだが、こちらの方が更なる不条理感に満ちている。何しろ鼻が出世しちゃうのだ、持ち主より偉いのだ。それとなく『鼻』の容姿は説明されているのだが、その全貌全く掴めず(笑う)。『なぜ、どうして』を度外したした鼻とコワリョフの邂逅、この設定を押し通せる力技が素晴らしい。
古から伝えられてきた民間伝承のような趣の2作品だと思う。書かれた当初から、既に淘汰され勝ち残ってきた風格があったのではないかと想像する。結局のところ研究対象としてもロシアの歴史に照らし合わせて見ても色々な価値のある作品なのだと思うが、私は良いや、単純にこの世界感を楽しませて貰ったので満足(笑)。

外套・鼻 (岩波文庫)外套・鼻 (岩波文庫)
(2006/02/16)
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