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『ソーラー』

2012/02/07 21:57 ジャンル: Category:読書【ミステリ・サスペンス・犯罪】
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イアン・マキューアン著/村松 潔 訳/CREST BOOKS
かつてノーベル賞を受賞した科学者のマイケル・ビアードは、現在でも続くノーベル賞の威光を利用して、名ばかりの役職や講演をして大金を稼いでいた。チビデブハゲの50絡みの割に女ったらしで、浮気が原因で5度目の結婚が危機に瀕していた。締りの無いビアードを罰するように、モンロー似で20歳も若い妻は公然と浮気をしはじめ、最悪な事に彼の関わる機関の研究員と関係を持ったらしい。ビアードが北極旅行から帰ったその日、愛人の研究員と家で鉢合わせしたことから、彼の運命の歯車が狂い始める・・・。

I・マキューアン、何度読んでも噛み合わないと分っていながら・・・。
どうにも私はブッカー賞が苦手で、ブッカー賞受賞作と聞くと二の足を踏んでしまい、ブッカー賞作家と聞くと躊躇ってしまうのだ。中でもなぜか、I・マキューアンは『ザ☆ブッカー賞』的なイメージがある。
んで、性懲りも無くI・マキューアンだよ・・・。
読む度につくづく『上手いなぁ』と感じるのではある。物語の面白さとは切り離した『小説を書く』というスタンスで見た上手さ。構成や文章運び、キャラクターの作り込み、『職人芸』というよりは緻密に計算されたコンピューターのようなそつの無さ。
特に今回は科学者が主人公なのだが、I・マキューアンって科学者だっけ?と考えてしまうほどのディティール。小説を書くためだけに、これほどの知識を得られるものなのでしょうかね?マイケル・ビアードという男、個人的に勝手なイメージだが『科学者らしい』無頓着さと世間ずれした感じが上手い。天才とバカは紙一重をまさに地で行くような男なのだが、決して悪人ではないのだ。それなりに他者との調和を持って生活しようとしているらしい姿が窺える。
しかしそれゆえに判断を誤り、結果、物語は悲劇?へと導かれていく。私もこれまでの人生で、学問的明晰さと生活レベルでの頭の良さは決して比例しないと学んできたが、それって世界共通だったのね。
結局、完全なる悪ではない故に、落ちると言っても微妙な曖昧さがあってこれまた上手い。弾劾されるほど悪いことをした訳でもなく、かといって赦して良いほどの可愛さでもない。その曖昧さに則した転落ぶりが中途半端でワジワジしてくるのだが、実力に裏打ちされた完成度の高さというのか、見事なまでに曖昧なままでまとまっている。
かといって、技量の高さを絶賛するのと物語レベルで個人的に面白いと思うかはまた別の話。私にとってはこの作品全体がマイケル・ビアードのようなもので、技量に感嘆はするが個人レベルでは受け入れられないという・・・、残念です。

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(2011/08)
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