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『ロコス亭 奇人たちの情景』

2012/03/03 22:55 ジャンル: Category:読書【幻想・奇想・奇譚】
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フェリペ・アルファウ著/青木 純子 訳/創元ライブラリ
生きているのに影のような男と知り合った私は、彼と小説の主人公達が集まるパブ『ロコス亭』で再会した。自分を小説に登場させてくれと請う相手に、私は地元の人々を紹介した。警察署の署長、バーマン、シスターに神父、伊達男、様々な人が集うロコス亭はまさにキャラクターの宝庫。私の物語の中で、彼らは自由に動き回って新たな物語を紡ぐ。例えば清国、フィリピンを巡って最後はサーカスに落ち着いた偉丈夫や、裕福な物乞いの男の話などなど・・・。

およそ80年ほど前に書かれた物語だそうだ。作家はこの後1作を上梓したが、生涯銀行で働いていたという。巻末に収録されていたインタビュー抜粋などを読むと、老齢ゆえの頑固さなのか生粋なのか、幾分・・・いや大分?変わった人だったようだ(笑)。
短編集のようだが、全ての物語になんだかの繋がりがある。冒頭で全ての登場人物を紹介しているが、作中の彼らは全くの別物・・・という訳でもないのが面白い。くるくる回って時折繋がったり離れたり、巧みな物語構成で幾人かの人物を動かしていく。
この物語、例えるなら『万華鏡』のよう。1人の人物が当たり前のようにプロットを変えて登場し、またクルっと回せば違った姿に変わり、360度回すとまたもとの姿に戻る。その間も、他の人物と関わって違う模様を作り、なんだかずっと見ていても飽きない景色がそこにある。
それにしても、古さを感じさせない物語だ。人物描写はあるのだが、服装や小物などの説明が少ない。あったとしても、時代に動かされないものばかりだ。スペインという舞台も影響しているのかも知れない。あくまでも解析したらそんな感じなのだろうが、作品自体が、先に書いたように万華鏡のような幻想的な雰囲気をまとっているからなのだろう。
面白い!と手放しで言い切ることは出来ないのだが、作風は十分面白い。特に予め『普通の人々』として紹介している人物が、奇想的な物語を生み出す様が興味深い。裕福な物乞いや世界警察会議の最中の泥棒、伊達男の転落や指紋にこだわる男とその家族の数奇な運命など、現実の世界と曖昧な物語世界の見せ方が上手くて、きっと作者は、実際にこうした曖昧な世界を心の中にもっていたんだろうな?なんて想像してみたりする。時折読み返せば、新しい発見が次々出来そうな作品だ。

ロコス亭 (奇人たちの情景) (創元ライブラリ)ロコス亭 (奇人たちの情景) (創元ライブラリ)
(2011/06/29)
フェリぺ・アルファウ

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