* WanderLust *=memorandum for me=

読書はライフワーク、映画鑑賞は人生の潤い、旅行は趣味にしたいなぁ♪日記は日々の覚書き。

スポンサーサイト

--/--/-- --:-- ジャンル: Category:スポンサー広告
TB(-) | CM(-)Edit

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『ヴィヨンの妻』

2012/03/24 21:11 ジャンル: Category:読書【ドラマ】
TB(0) | CM(0) Edit

太宰 治 著/新潮文庫
戦後、全てを失って故郷青森に帰って来た私の元へ、かつての学友と名乗る『親友』が訪ねてくる。戦地で終戦を迎えた男は、自決を前に奇妙なトンカチの音を聞いて帰国する。以来彼の脳裏にこだまする、『トカトントン』の音。家族の為に『義』を守る父、家族を必死に守る『母』。遊び人の夫を想い、妻が選んだ道は居酒屋のお手伝い。苦境を絶える妻が語るのは、生きてさえいれば良いという強い思い。戦後から著者が死ぬまでの数年間に書かれた秀逸な短編を集めた1冊。

親友交歓/トカトントン/父/母/ヴィヨンの妻/おさん/家/庭の幸福/桜桃

ようやく到着!(笑)。私が小説を読み始めたのは中学の時なのだが、当初から日本の作品は余り読まなかった。しかし古典は、せめて大御所の数人くらいは、死ぬまでに読もうと決めていた。中学にして、人生をかけた計画(笑)。
中でも太宰治は、真っ先に読もうと決めていた。なぜなら、私が読書を始めた1つの要因でもある母のお勧めだったから。考えたら母は、『新刊』として本書の短編も『人間失格』も読んでいたんだなぁ・・・。改めて母の年齢を実感するとともに、母凄い!羨ましい!!!
まったく作品とは関係ない感想で恐縮なのだが、日本文学1年生の私が偉そうな感想を書くのも憚られる気が・・・。フレッシュな目線で見るとすれば、単純に面白かった。私小説とはよく言われるが、単純な意味ではフィクションだと思う。生々しいリアルさが無くて、言うなれば自らの現実を描き出しながらも、結果や過程においては『こうあって欲しい』という理想が多分に含まれているような印象。
この方って結局、弱い人だったんでしょうね。周囲のことは細かく書くのに、自分のことはほとんど書かない。理想の枠を逸脱しないように注意している感じ。しかも著者の求める女性像というのが、、、なんとも都合良くも逞しい方ばかり。現実は違ったから、作品の中で理想に逃げ込みたかったのか?ななどと思ったりする。
そんな逞しい女性の姿が幾分滑稽ですらある『おさん』は、しかし太宰氏の辿った運命を考えると恐ろしい気がする。書かれた時期も時期なのだが、その結果として残された妻の気持ちを思いやっているのか、自己憐憫から都合良く解釈したいだけだったのか?はたまた残される家族に対する期待なのか?
いずれにしろ、滑稽さが随所に感じられる文体なのには驚いた。物語のテーマ自体が滑稽ではないので、その本来の雰囲気と、巧みな筆致によって生まれる面白みが絶妙なバランスで淀みなく展開する。さすが、後世に名を残せる偉人は違う。
表題作『ヴィヨンの妻』も、展開はちょっとすると落語のような理不尽な面白さがありながら、女性の立場としては居た堪れない暗さがある。それなのに、男の弱さや浮気心を包括して、心のどこかがギュっとなるようなロマンスが感じられる。
こうなってくると、そりゃもう長編に対する期待も高まる訳で、さて、読み手として『あたし、失格』となるか否か?こうご期待(笑)

ヴィヨンの妻 (新潮文庫)ヴィヨンの妻 (新潮文庫)
(1950/12)
太宰 治

商品詳細を見る

コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック:
この記事のトラックバック URL

プロフィール

hiyo

  • Author:hiyo
  • たった二つの趣味、映画と読書を中心に、日記を書いてみたいと思います。
    最近、自分の時間を充実させたいな、と結構真剣に思っていたりして。文章を書くのも結構楽しいし、誰かが通りすがりに読んでくれたら、嬉しいかな、とか思っている。
名言・格言集
Now on-line
現在の閲覧者数:
Thanks for visiting
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
ブログ内検索
googleで検索
2011年読書記録更新中!
今はこんなところ・・・
hiyo07さんの読書メーター
携帯でも、読みたいですか?
QR
Blog Ranking
ちょっと登録してみたよ?


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。