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『屍集めのフンタ』

2012/04/26 21:55 ジャンル: Category:読書【ドラマ】
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フアン・カルロス・オネッティ 著/寺尾 隆吉 訳/現代企画室
南米の小都市サンタ・マリアに、招かれざる客がやってきた。フンタと呼ばれる会計士と、彼の雇った娼婦3人だ。政治的思惑が入り乱れ、市議会は兼ねてから提案されていた合法的な売春宿計画を認可した。売春宿の提案者は待ちに待った認可を受けてその道のプロ、フンタに運営を任せたのだった。平和だったはずの街は、売春宿の存在で不穏な空気が立ち込める。そして売春宿にまつわる様々な人々の、運命までをもその存在によって狂わせられていく。

うむ・・・あらすじだけで何回『売春宿』と書いただろう?変な単語で怪しいサイトに近付かれないようこれまで結構気を使ってきたのだが、いたしかたない、だってこれは、『売春宿』を巡るお話。
とは言え、それほど物語には絡んで来ない。語らずして、ただその存在だけが行間に潜んでいるように漂っている。まるで香りの付いた便箋のように、紙面をこすればその匂いが存在と共に呼び起されるかのよう。
恐らくは保守的な南米の小都市で、公認された売春宿という対局的な要素を持つ存在が出来上がる。結果として、人々の良心や潔癖であろうという願望などによって、政府の認可という公式なものも打ち砕かれていく。必要悪という綺麗事すら無く、とにかくバッサリ切り捨てられてしまう。これって何というか、脆弱な政府システムに対するかなり遠回りな批判だったり・・・しないよね(笑)。
南米の作家は好きだが、あえて掘り起こしてまで読もうとは思わないので経験値は低いのだが、私が勝手に持った南米作家の印象とは、良い意味で大雑把で骨太の表現力。西欧の洒落ていて繊細で遠回しな表現ではなく、会話も描写も、直接的ではないが粗削りな印象があった。その一種雑な雰囲気が逆に特徴的で、南米と言う国の位置感というか、特殊な存在感を表現しているようにも感じていたのだが、本作はちょっと違った。
何やら綺麗なんですよ。時代がいささか古いというのもあるかも知れないが、遠回しな表現も語り口も、どこか繊細な感じがする。翻訳の違いというのもあるだろうが、リズム感や流れなど全体を見ても、静かな河の流れのごとし。ともすれば南米の作品だと忘れてしまいそうな気すらする。
いささか女性軽視が強い作品だなと思って気になったが、作品の題材から考えて際立たせたのか、そもそものスタイルなのか?続編に当たるという著者の代表作と言える作品も刊行予定・・・というか訳者の希望?らしいので、そちらもぜひ試してみたい。

屍集めのフンタ屍集めのフンタ
(2011/02)
フアン・カルロス オネッティ

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