『理想の結婚』

  • 2005/04/02(土) 23:15:03

監督:オリヴァー・パーカー
原作戯曲:オスカー・ワイルド
脚本:オリヴァー・パーカー
ケイト・ブランシェット/ミニー・ドライヴァー/ルパート・エヴェレット/ジュリアン・ムーア/ジェレミー・ノーサム


放蕩物のアーサー、地位・名誉・理想の妻を持つロバート、対照的な2人は親友同士。政治家として将来を嘱望されているロバートのもとに、妻のかつての級友でありアーサーを裏切った元婚約者のチーヴリー夫人が現れる。彼女は、自分が加担している投資の後押しを、不正にするようにロバートをゆすりに来たのだ。過去の不誠実と妻の誠実の間でゆれるロバート、親友を助けようと、過去の嫌な思い出と対峙するアーサー。2人の男の決断と結果は?

いわずと知れたオスカー・ワイルドの古典戯曲の映画化。ワイルド生誕100周年に製作された映画。
戯曲は読んだのだが、戯曲だけあってか、映像の方が数段楽しいように思えた。台詞などは粋で小憎らしいほど、さすが当時伊達男と噂された男のセンスを感じた。
作者は両刀だとか同性愛者だとか、とかく噂の的ではあったが、女性に対する切り口もどこか捻くれている気がして面白い。
R・エヴェレットはまり役。これまで見た中で一番良かった。目力に惚れそうになった。ちょとひん曲がった顔した良い男だなぁと思っていたが、正真正銘の美男子に見えたし。
貴族の役って、できる人と出来ない人がいる。彼は間違いなくぴったし嵌まる。どこと無く漂う雰囲気って、出すのは演技じゃできません。
M・ドライバー。彼女って決して美女じゃない。だからこそ色んな角度が楽しめる。美人にも見える、滑稽にも見える。そのへんちゃんと理解した見せ方。コミカルな役どころがばっちり嵌まってた。
個人的に、J・ノーザムに『誠実』という世界が見えないのだけど、なかなか頑張っていたと思う。しかし、彼にK・ブランシェットは美しく、出来すぎな奥様に思えた。立ち姿はお似合いだったけど♪
J・ムーアの悪女役。これまた良い。冷やりとする憎らしい女を好演。見ていて嫌いになれない雰囲気があるのも、彼女ならでは。
実にキチンと役柄が嵌まり、美しい舞台背景とすっきりとした演出で、短い時間ながら飽きさせない作品に仕上がっていた。
何より、ワイルドの人物像の書き分けの上手さ、人間の醸し出す悲哀を含んだコミカルさ。物語としての面白さを十分に含んだ、そもそもの戯曲が素晴らしい。

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