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『13人目の探偵士』
- 2005/04/13(水) 22:35:23
山口 雅也著/講談社
パラレルワールド・ロンドン。ホームズやポワロなど、名探偵が実際に生きた世界で、探偵士100年祭が行われようとしていた。記念すべき式典が近づく中『猫』と呼ばれる殺人犯が、主役となる探偵士を次々と殺害する事件が起こった。猫が発表した声明文によると、予定被害者は13人。1人1人、マザーグースの歌になぞらえて殺していくと言う。探偵士協会の中でも一番偉い『探偵皇』のが殺害されたとき、その現場には意識を失った不審な男が倒れていた。記憶喪失になった容疑者NO1の男は、警察に捕まる前に探偵士に捜査を依頼する。警察に先立って72時間の単独捜査が出来るエドワード法に則って捜査をする探偵士は、果たして猫の謎を解けるのか?
ゲームブックを基礎とした小説化。3人の探偵士をそれぞれ選んで、読者もパラレルワールドの世界を体感できる。3人の探偵士の活躍を読むもよし、1人に絞って物語を完成させるもよし。
キッド・ピストルズが好き。ちょっとしか出てこなくて非常に残念、しかし面白かった!久々に没頭して推理小説を読んだ。
元がゲームブックなので、小説化しても3通りの楽しみがある作り。これはこれで、1つのミステリ小説の形としてなかなか面白いとも思う。読者は記憶を失った『わたし』と共に、3人の探偵士の物語を選ぶことが出来る。生きていれば、いくつかの選択肢から1つを選ばなくてはならない場合が沢山ある、あっちを選んでいたら?そんな欲求を密かに満足させてくれる。何しろ、大方の読者は確実に全てのケースを読むはずだから。
3人の探偵士の捜査と推理を読むことが出来る。結末は1つだけ。そんな凝った作りなだけに、最後の締めはちょっと無理やり?苦しい言い逃れ的な雰囲気もあったのだが、そこに至るまでが文句なく面白かったので、そんなことで気分がそがれたりはしない。
山口氏の描くパラレルワールドの世界を、今回もたっぷりと堪能させてもらった。キッド・ピストルズの続編、書いてもらえないものかと切に希望。
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