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『PURE ピュア』【ネタばれ注意!】
- 2007/06/01(金) 20:29:38
〔英〕PURE (2002年)
監督:ギリーズ・マッキノン
脚本:アリソン・ヒューム
ハリー・イーデン/モリー・パーカー/デヴィッド・ウェンハム/キーラ・ナイトレイ/ゲイリー・ルイス/ジェラルディン・マクイーワン/カール・ジョンソン
父親が死んでから、母メル、弟リーとの3人暮らしのポール。病気の母を助けようと努力していたポールだったが、実は母が病気ではなくドラッグ中毒だと知ってしまう。家族が引き離されないように、愛する母に必死にドラッグを止めるよう説得するポールだが、メルは夫の死を乗り超えられないまま、ドラッグに溺れていく。気持ちを汲み取ってくれない母とのすれ違い、そんな孤独の中知り合ったウェイトレスのルイスと交流を深めるポールだが、彼女もまた、ドラッグ中毒だと気がつかされる。
映画が始まった途端、『ああ、これは良い作品だな』と予感する作品がある。この作品もそんな1つだった。朝靄のきりりと冷えた空気の中、静かに映し出されるサッカー場、静寂を保ちながら、勢い良く画面に現れる自転車に乗った少年。
冒頭の予感は裏切られる事は無く、最後までじんわり魅せてくれる良質な作品だった。取り上げている題材は、ドラッグ、大人の無気力など痛ましい現実なのだが、それを償って余りある少年の純粋さと熱意。まさに『ピュア』なんである。
必死に家族を繋ぎ止めようとするポール少年の周辺には、どうしようもなく『バカ』な大人達。単に年を取っているというだけの、自らを律する事を学べない大人達。鑑賞中、ポールの健気な姿に、母メルを始めとする大人達に対する憤怒が募った。
往々にして、こうした題材の映画に登場する子供は変に大人びていたりする。この映画の魅せてくれるところは、ポールが余りにも『少年』であること。背伸びはしているのだが、行動や言葉の全てが、年相応の子供らしさを持っているところだ。それだから余計に、ポールの置かれた状況にリアリティを感じ、物語に深く引き込まれる。
そしてラストでも、そんな子供らしさが十分に活かされる。父親がいない分、ポールは早く大人になるのかも知れないが、苦労して母と家族を取り戻したポールは、真実の少年に戻って幸せそうな笑顔を見せるのだ。良い・・・泣いた、ホント久々に。
さて、主人公のH・イーデンだが、『オリバー・ツイスト』のドジャー役の子ですね。『オリバー・ツイスト』よりは前の作品。それでも演技はしっかりしている。この子の演技を見ていて、この歳で、こうした難しい役柄を演じるのはどんな気持ちだろう?と思ってしまった。それほどに、役に対する理解と表現がしっかりしていたのだ。将来が非常に楽しみな子役。なのだが・・・現在17歳のはず?子供の頃はそりゃもうに可愛い顔立ちだが、これがこのまま進行するのか?と思って調べてみた。・・・うん、、、可愛い顔はそのままだが、ちょっと普通のティーンになってるような?際立つものが微妙に感じられない。ジェイミー・ベルの方がまだ存在感あるかな?(ちなみに予言:『トムとトーマス』に主演していた子役、アーロン・ジョンソン。今のところイギリス系の子役では、将来一番来るだろうと予測している役者。ちなみに私のこういう予言、中途半端に当ります!)
役者で言うならK・ナイトレイも一応。良い役どころをそつなくこなしている。その上、大作では見せない訛りも絶好調(笑)。普通の街に暮らす、ちょっと普通でない女性をサラリとこなしているが、私は彼女にはこういう、気取らない役が1番似合うと思う。
あとはM・パーカーとG・ルイス、おまけでJ・マクイーワン。それぞれが持ち味を活かしていて要所で光っていたが、特にM・パーカー。この人は本当に良い女優さん。脇役が多いが、目立たずも映画全体を引き締める、出るところではちゃんと出る、女優を感じさせる力量のある存在だ。
ラストで見せる演技も素晴らしく、『子役』にだけ頼らない映画として、質を高める役割を十分果たしていた。
ぽすれん『PURE ピュア』紹介
ジャンル:
- 映画
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