2008年01月13日 01:08
〔英〕A LOVE SONG FOR BOBBY LONG (2004年)
監督:シェイニー・ゲイベル
原作:ロナルド・イヴァレット・キャップス
脚本:シェイニー・ゲイベル
ジョン・トラヴォルタ/スカーレット・ヨハンソン/ガブリエル・マクト/デボラ・カーラ・アンガー/デイン・ローデス/デヴィッド・ジェンセン/クレイン・クロフォード
母に捨てられたと思っていたパーシーは、突然その母の訃報を受ける。愛してなどいないと思っていた母だったが、急いで実家へ帰ったパーシー。そこで待ち受けていたのは、見知らぬ母の友人ボビーとローソンだった。母の遺言で家は3人に残されていると言う。何かに引き寄せられるように実家に住む事にしたパーシーは、無骨でクセのある2人の男との共同生活の中に、不思議な安らぎを覚え始めるのだったが・・・。
物語はありがちで、格別際立った印象を与える要素は無い。強いて言えば、最近公私共に『妖艶』の代名詞のようになりつつあるS・ヨハンソンが、どちらかと言ったら飾り気のない田舎の女の子を演じている点、やたらと可愛らしく見えたし、演技もかなり良かったという感じ。それでも、私はこの映画がたまらなく優しくて、それ故に素敵で、好きな映画だとはっきりと言える。
パーシー、ボビー、ローソンが暮すのは、アメリカ南部のニューオリンズの町。古き良きアメリカを髣髴とさせる、牧歌的な町の風景。それ故に感じられる古臭さと、不便さすら予想させる静かで何も無い寂れた雰囲気。
J・トラヴォルタの演技はこれと言って賞賛する部分は無く、そつなく無難な路線だと思ったが、この景色に彼の歌が一際しっとりと染み込んでゆく。もしかしたら、数ある役者の中で彼が配役されたのは、この為だったのかも知れない・・・なんて?挿入歌も静かだったり、陽気だったり、舞台にマッチした感じで、邪魔をする事無く背景の一部となって胸に残る。
そして何より、映画全体に染み込んでいる様々な要素。小道具だったり風景だったり、全てが『南部らしい』、呑気で、時の流れが止まってしまったかのような独特の雰囲気を含有している。そうした『要素』が、この映画の『物語』に憎らしいぐらいにはまっているのだ。全ての要素が物語に染み込み、ありがちな物語を全く別物のように感じさせてくれた。
主要キャラクターの全てが愛を見失い、自分という存在すら否定してしまっている中で、彼等が暮す土地のように、ゆっくりとした流れで凝り固まった気持ちが解かれていく。2人の父親が娘の成長を見守っていくような温かみも、南部という舞台があればこそ、という感じがした。
周囲の人の優しさや気遣いも良い意味で田舎的で、パーシーが全ての人に愛されるのも、母の人柄と併せて、そんな田舎的大らかさがあるからなのだと思わせてくれる。『舞台』がとにかく重要で、非常に上手く生かされている、そんな印象だ。
おまけとして、すれているようで妙に純粋さを覗かせるパーシーが、精悍なようで暗い過去を持つローソンに対して抱く恋心。ローソンの気持ちはどうなの?はっきりと描かれているようで、その他の要素を考えると、これが以外にうやむやにされているような気がして、なんだか無性に2人の恋路を応援したい気持ちになって、ラストのラストまで2人が上手く行くよう願っていた(笑)。実際、そうした感情があった事からも、普遍的でありがちな物語であるなら、逆にリアリティを見せることが重要で、それに成功している映画なのじゃないだろうか?と思える。
ぽすれん『ママの遺したラヴソング』紹介
監督:シェイニー・ゲイベル
原作:ロナルド・イヴァレット・キャップス
脚本:シェイニー・ゲイベル
ジョン・トラヴォルタ/スカーレット・ヨハンソン/ガブリエル・マクト/デボラ・カーラ・アンガー/デイン・ローデス/デヴィッド・ジェンセン/クレイン・クロフォード
母に捨てられたと思っていたパーシーは、突然その母の訃報を受ける。愛してなどいないと思っていた母だったが、急いで実家へ帰ったパーシー。そこで待ち受けていたのは、見知らぬ母の友人ボビーとローソンだった。母の遺言で家は3人に残されていると言う。何かに引き寄せられるように実家に住む事にしたパーシーは、無骨でクセのある2人の男との共同生活の中に、不思議な安らぎを覚え始めるのだったが・・・。
物語はありがちで、格別際立った印象を与える要素は無い。強いて言えば、最近公私共に『妖艶』の代名詞のようになりつつあるS・ヨハンソンが、どちらかと言ったら飾り気のない田舎の女の子を演じている点、やたらと可愛らしく見えたし、演技もかなり良かったという感じ。それでも、私はこの映画がたまらなく優しくて、それ故に素敵で、好きな映画だとはっきりと言える。
パーシー、ボビー、ローソンが暮すのは、アメリカ南部のニューオリンズの町。古き良きアメリカを髣髴とさせる、牧歌的な町の風景。それ故に感じられる古臭さと、不便さすら予想させる静かで何も無い寂れた雰囲気。
J・トラヴォルタの演技はこれと言って賞賛する部分は無く、そつなく無難な路線だと思ったが、この景色に彼の歌が一際しっとりと染み込んでゆく。もしかしたら、数ある役者の中で彼が配役されたのは、この為だったのかも知れない・・・なんて?挿入歌も静かだったり、陽気だったり、舞台にマッチした感じで、邪魔をする事無く背景の一部となって胸に残る。
そして何より、映画全体に染み込んでいる様々な要素。小道具だったり風景だったり、全てが『南部らしい』、呑気で、時の流れが止まってしまったかのような独特の雰囲気を含有している。そうした『要素』が、この映画の『物語』に憎らしいぐらいにはまっているのだ。全ての要素が物語に染み込み、ありがちな物語を全く別物のように感じさせてくれた。
主要キャラクターの全てが愛を見失い、自分という存在すら否定してしまっている中で、彼等が暮す土地のように、ゆっくりとした流れで凝り固まった気持ちが解かれていく。2人の父親が娘の成長を見守っていくような温かみも、南部という舞台があればこそ、という感じがした。
周囲の人の優しさや気遣いも良い意味で田舎的で、パーシーが全ての人に愛されるのも、母の人柄と併せて、そんな田舎的大らかさがあるからなのだと思わせてくれる。『舞台』がとにかく重要で、非常に上手く生かされている、そんな印象だ。
おまけとして、すれているようで妙に純粋さを覗かせるパーシーが、精悍なようで暗い過去を持つローソンに対して抱く恋心。ローソンの気持ちはどうなの?はっきりと描かれているようで、その他の要素を考えると、これが以外にうやむやにされているような気がして、なんだか無性に2人の恋路を応援したい気持ちになって、ラストのラストまで2人が上手く行くよう願っていた(笑)。実際、そうした感情があった事からも、普遍的でありがちな物語であるなら、逆にリアリティを見せることが重要で、それに成功している映画なのじゃないだろうか?と思える。
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