『モーターサイクル・ダイアリーズ』再び

  • 2008/01/31(木) 23:16:30

2度観ると良いな、と思える映画がある。どんな映画が良いか?それはその人の状態、成長の過程において様々な作品を挙げられるだろう。
過去に何回か、観直して良かった、と思えた作品に出会った。反対にというか、何度観ても同じ感想、そして同じ感動を与えてくれる作品もある。今ここで1つ挙げるとしたら、やはり『プラトーン』だな。あれは戦争映画として以外でも、『人間』という存在の複雑さ、社会の難しさ、『暗』の部分ではあるが、抱えきれない程の『大人の真実』を私に教えてくれる。

はてさて、今日はBSで『モーターサイクル・ダイアリーズ』を観た。これは丁度ガエル・ガルシア・ベルナルに興味を持ち始めた頃の映画で、映画館まで行って見た。感想は読んでいただければ良いのだが、短い(笑)。冒頭に明記してあるが、この頃の私は、『南米』の歴史に関して無知も良い所だったのだ。
それで後悔した、思いっきり後悔したのは今でも良く憶えている。それから色々ありました(笑)。約3年の間に、様々な映画や小説によって(いつもこれ、決して教科書やニュースではない!)、南米の歴史をポツポツ学び、今はコロンビアに毎月支援金を送っていたりする。また単純というか(笑)。このきっかけを作ってくれたのは、何度か書いているが、『イノセント・ボイス 12歳の戦場』であって、寄付国を選べないタイプの支援活動だった割に、運命めいたものすら感じている。

さて、『モーターサイクル・ダイアリーズ』を観直してみてビックリだ!初めて観た時も、『青春映画』としては質が高く非常に面白いと思ったものだが、これほど上手く出来ている、革命家チェ・ゲバラを描いた作品だったとは!まぁ〜、私の目はやはり節穴だったのですね。。。
映画を観終わった時友人に『歴史を知らずに観ちゃいかん!勿体無い!』と熱弁を揮った私。その時友人に『あんたならそんな事言うと思ったわ〜、関係ないじゃん、そんなの』と窘められたが、私は全く納得できなかった。今は誠に勝手ながら、その意見に揺ぎ無い確信を抱いている。こういう映画はやはり、歴史をお勉強した上で観るべきだ。

いやもう、ビックリしたね。エルネストという恵まれた環境に育った青年が南米大陸の実態を肌身で感じ、どんな時に、何があって、誰と語って、後の活動に繋がる思想を培っていったのかが、細部にわたって巧みに描かれていた。
英雄でもあり、悪名も高い男チェ・ゲバラであるが、その彼が、どれほど高い理想を掲げていたのか、良く解るような気がする。ラスト付近でエルネストが語る言葉、旅を続けた友人の密かな不安。ああ、、、ああ、、、大画面で見ている時に感じたかった。もしあの時同じ知識があったなら、私もきっと、胸が震える様な、青春を呼び起こすような熱い感動があったろうに・・・。

エルネストが初めて共産主義の流浪の民と出会ったシーン、あれは異常に良く憶えているが、今回観直してみて、このシーンがどれほど重要な一場面であったか思い知った。前回は目目立ってエルネストが感じた部分しか彼を革命家に急き立てる要因が見えなかったが、今回はその要素が『全編』に漂っていたのだとはっきり解る。
これは青春の一部分を鮮やかに映し出したロードムービーであると同時に、世界的に有名な男の誕生の物語。今回この両方の混在を理解できて本当に良かった。

ああ映画って、何度観ても楽しめるものなのねと、今更ながらに再確認。まぁ、二度目に観たらつまらなかった・・・という落とし穴もあったりするが、理解が足りなかったな・・・と思う映画は、もう一度時間を置いて再検してみようと心に誓った。これほど自分の不理解に悶々とした映画も、実は余り無いのだけどね。いつもは、比較的安全なところを突付いているから(笑)。

それにしても、ガエル・ガルシア・ベルナルが精悍で素敵だったわ〜。やはり彼は、母国語の劇に出ている時の方が格段に素敵だな。最近どうも、かつてのオーラが無くなっているような気がしていて寂しかったが、ぜひまた、こうした素晴らしい作品に出演して欲しいもの。

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