『フィレーネのキライなこと』
- 2007/05/31(木) 21:14:45
〔オランダ〕PHILEINE ZEGT SORRY (2003年)
監督:ロバート・ヤン・ウェストダイク
原作:ロナルド・ジファート
脚本:ロバート・ヤン・ウェストダイク
キム・ファン・コーテン/ミヒル・ホイスマン/タラ・エルダース/ハデヴィック・ミニス/キーナン・レイヴン/カート・ロジャーズ/レオーナ・フィリッポ
「ソーリー」という言葉を聞くのも言うのも大嫌い!というぐらい勝気で自由な女性フィレーネ。やっと見つけた本命君マックスが、演劇の舞台のために1年間N.Yに行ってしまった。数ヵ月後、我慢できずにフィレーネもN.Yに行ったのだが、マックスがやっていた舞台は『シェイクスピア劇』を最大限自由に解釈したトンでもないものだった。マックスと相手役の女優の仲を疑ったフィレーネは、色々と邪魔に入ろうとするが、役者としての将来を考えるマックスとケンカになってしまう。果たして?勝気で強引なフィレーネは、マックスを繋ぎとめておくことが出来るのか?
結構面白かったね。私は断じてフィレーネタイプではないが、こうありたいといつも思う(笑)。思うさそりゃ、男に対しては強気で我侭で強引になりたい(笑)。そんな女を手なずけるという面において、『これは男の夢を描いた』と語られていたが、それだけ強引で我侭でも、愛してくれる素敵な(しかもすこぶるつきに素敵な)彼氏がいるという、女性にとっても夢のようなお話だ。
正直フィレーネはもっともっと手に負えない描かれ方かと思っていたが、割合に普通。優しいところもあり、可愛い子を演出してみたり、普通の恋する女性だった。確かにちょっと勝気なところもあるが、『元気が良い』の範疇じゃないかな?
私だって恋人がマックスみたいな事をしていたら、フィレーネと同じような感情になるだろう。その面において、フィレーネの行動は至って普通。人生の夢を諦めさせようと迫ってしまう辺り自分勝手かも知れないが、あの状況では、やはり当然の感情だろう。
そんな、ちょっと見反感を買いそうなキャラクターのフィレーネを、K・V・コーテンが好感度たっぷりに演じていた。嫌味じゃないんだね、かなり強気なことをしても、なんだか憎めない。実際の彼女は、脚本を書いて賞を受賞してみたりと知的さも覗わせる女性。そんな利発さが滲み出ていたのが、この役柄を演じる上で良かったのかも知れない。
のだがぁ〜!見るからにも『姐御タイプ』なK・V・コーテン。対するマックス役のM・ホイスマンが7歳くらい年下なのだが、それよりももっと年の開きがあるように見える。とぉぉっても可愛らしい顔をしているのだが、それが逆効果というか・・・。ま、それでも、そんな『年下の男の子』的存在に、屈してしまう姐御という図式、意外と広範囲の男女に受け入れられるのかも知れない(笑)。
勝気で勝手で強引なフィレーネだが、その実『強がり』という殻で自らを全身コーティングしているような女性。真面目な雰囲気や優しい気分が苦手で、思わずおちゃらけてしまうなんて、なんだか他人事ではないような(笑)。そんなフィレーネの恋のお話。見終わった時、元気になれる映画だった。オランダ映画、やっぱりカラフルでポップで元気が良い。
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『バルニーのちょっとした心配事』
- 2007/02/21(水) 20:41:24
〔仏〕BARNIE ET SES PETITES CONTRAR (2000年)
監督:ブリュノ・シッシュ
脚本:アラン・ライラック /ブリュノ・シッシュ/ファブリス・ロジェ=ラカン
ファブリス・ルキーニ/ナタリー・バイ/マリー・ジラン/ヒューゴ・スピアー/Melanie Bernier/Serge Hazanavicius/Warren Zavatta
間もなく45歳の誕生日を迎えるバルニーは、ロンドンの会社で働く遠距離通勤者。フランス・カレーでは愛する家族と過ごし、ロンドンでは、マーク(男性)とマルゴ(若い女性)と浮気する。そしてあろう事か45歳の誕生日プレゼントに、同じ列車の同じ車両の同じ行き先の旅行のチケットを、妻、愛人(男)、愛人(女)からプレゼントされてしまう。困ったバルニーは愛人達に手紙で別れを告げ、妻との旅行を選択するのだが、その手紙の送り先を間違えてあべこべに配達されてしまう。
これを『エスプリ』と言ってしまって、フランス人は怒らないかな(笑)。どう考えても『恋多き』イタリア人より恋多く、しかしやはり、その根底に見え隠れするドライでちょっとばかり冷たい感じが、フランスらしいと言えば、らしいかな???
いや〜それにしても酷いおっさん、バルニー(笑)。最終的には、酷いおばさん、バルニーの妻リュシー。似たもの同士の夫婦に翻弄された男女4人という感じだったか。ここで人数が『増えている?』と思われた方、答えは映画の中に(笑)。
崇高な愛ではなしに、打算に満ちた愛の幾つかの形を見せてくれた映画だが、どうもこのバルニーは憎めない。まずもってそれほどモテそうにも見えない、コメディアンタイプの俳優のおかげだとは思うのだが。
展開が小気味良く、矢継ぎ早にバルニーに『ちょっとした心配事』が降りかかる。ちなみにこのタイトルはシニカルで笑える。こうした問題をあくまでも『ちょっとした』としてごまかそうとする辺り、なんともはや・・・(笑)。
要するにテンポが良くてなかなか楽しめる作品なのだが、それ以前に、個人的に感嘆する惹かれポイントが色々あった。まず第一、フランスからイギリスに通勤って・・・。ユーロスターかぁ〜という以前に、パスポートはどうなってるんだろう?とか以前に、、、羨ましいし(笑)。日本も鉄道が開通すれば、韓国で働いて日本で生活するなんて事が出来るのだろうか?いや、、東京在住じゃ無理か。
恋人を追い詰めるために、週末仕事が終わった後にロンドンからカレーまで車で直行!なんてのも羨ましい。週末は高級列車でベニスへ!なんてのも、もう、、、ヨーロッパならではの豪華さ。こんな越境が意識に普通にあるのって、どんな感じなのだろう。
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『ウェディング・クラッシャーズ』
- 2007/01/26(金) 23:13:21
〔米〕WEDDING CRASHERS (2005年)
監督:デヴィッド・ドブキン
脚本:スティーヴ・フェイバー/ボブ・フィッシャー
オーウェン・ウィルソン/ヴィンス・ヴォーン/クリストファー・ウォーケン/レイチェル・マクアダムス/アイラ・フィッシャー/ジェーン・シーモア//キーア・オドネル
ジョンとジェレミーは趣味も同じの親友同士。その趣味とは、夏の間のウェディング・シーズンに、結婚式を荒らす(ウェディング・クラッシュ)こと。悪気は無いし嫌がらせでもない。ただ『無料』で飲み放題・食べ放題のパーティーを楽しんでいるだけだ。シーズン終わりの頃、財務長官ウィリアム・クリアリーの長女の結婚式が決まった。シーズンを締めくくるにふさわしいと意気込むジェレミーに対して、余り乗り気じゃないジョン。しかし用意周到で乗り込んだ結婚式に、ジョンの理想の女性クレアがいた。
本国で予想外の大ヒット!と聞いていて、壮大なコメディを予想して観たら(笑)、それなりに筋の通ったロマンチック・コメディだった。内容としては、結婚式荒らしにうつつを抜かし、実際の恋愛には責任も持てないようなダメ男2人組みが、真実の愛を見つけると言う、既にどこかで聞いたようなもの。
じゃあこれのどこが大ヒットの原因か?というと、おそらくO・ウィルソンとV・ヴォーンによるところが大きいのだろうな。実に息の合ったコンビ、笑いを誘う演技を心得ているし、シリアスにしたってお手のものなのだ。
ちょっとばかり、ジョンが自分勝手過ぎないか?という思いがあったが、その分ジェレミーにしてみればおいしい役割が増えるわけで、貞節を守る主役なんてのは、こうした映画には毒でしかないわけだろう。
ジョンとクレアの恋愛が、人生を変えてしまうほどの強いものだと、観客に思わせるほどのエピソードが無かったように思う。あれじゃあ単に、綺麗でお金持ちの女性に心奪われた単純男にしか見えないし!
とにかく惚れたのは解るのだが、じゃあなんで惚れたんだ?となると説得力がない。クレアにしたって、現恋人を捨てるほどの魅力が、ジョンにあるとは思えず、僅かに見せられた心温まるシーンも、所詮『どこかで見た』焼き直しでしか無いわけで、あの手のエピソードなら、大抵のロマンス映画に組み込まれている。
じゃあなんでヒットしたんだ?となると、やはり『結婚式』という面白さがあるからだろうなと思う。結婚式荒らしなんて、日本人にはまずあり得ない!
招待状が無ければ会場に入れず、しかも、会場に入るには、暗黙の入場料が、それも多額の入場料がかかる(笑)。しきたり、式次第だなんだと、型にはめられた堅苦しさ、出席しても、心から楽しめる会であるものは少ないだろう。
アメリカ人にとっての結婚式の概念、これを上手く利用したヒット作。日本人には果たして、どこまでその面白さが伝わるか?
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『プリティ・ヘレン』
- 2006/11/16(木) 16:05:15
〔米〕RAISING HELEN (2004年)
監督:ゲイリー・マーシャル
脚本:ジャック・アミエル/マイケル・ベグラー
ケイト・ハドソン ヘレン/ジョン・コーベット/ジョーン・キューザック/ヘイデン・パネッティーア/スペンサー・ブレスリン/アビゲイル・ブレスリン/ヘレン・ミレン
ファッション業界で働き、夜はクラブやトレンディなレストランに通う、公私ともに充実した日々を送っているヘレンは、2人の姉とも大の仲良しだった。ところが、長女夫婦が不慮の事故で急死してしまう。残された3人の子供達は、既に子持ちの主婦である次女ジェニーではなく、まだ25歳のヘレンに遺言により託された。姉の意志を汲んで子供達を引き取るヘレンだが、これまでの生活との両立は難しく、とうとう失業までしてしまう。3人の子供達にとって、これまで物分かりの良い叔母であったヘレンは、親としての自覚が掴めないままだった。
『プリティ・シリーズ』って、なんですか(笑)。ただしこの『シリーズ』、基本的に外れはない。無難に見られて、無難に面白い。時間を潰すにはもってこい。しかも人気女優がそつないコメディエンヌ振りを発揮してくれ、おまけにちょっと良い話だったりもする。この作品も、その例に漏れず。
K・ハドソンのキュートな面を堪能でき、突発的に作られた親子という難しい関係をソフトに描いている。脇で良いアシストを繰り広げるのは、コメディ、シリアスともに堅実な実力を発揮するJ・キューザック。大好きな女優だ。役者と言えば、全然関係ないのだが・・・J・コーベットがさらに太って、なんだか最近、J・トラボルタに似てきてないだろうか?『たどりつけばアラスカ』の頃は、スラっとしてて素敵だったのになぁ(笑)。
長女が子供達をヘレンに預けた理由は解らなくもない。その理由が明らかになったとき、次女ジェニーと同じように、かなり納得は行かなかったけども。
設定としては、幼くして母を亡くし、ヘレンの親代わりは次女のジェニーだったと。だからジェニーは、3姉妹の中でも最も『母親』として立派な存在。そのジェニーを、ある意味軽く否定しているような気がしてしまった。これは、世の母達はどう思うのだろう?
かなり放任主義、いやもう、一緒に暮らしていないぐらい放任主義の元で育った私としては、親はなくとも子は育つ。甘やかしは禁物。10歳過ぎたら自分の責任で物事を判断すべし!という持論の持ち主としては、その辺の責任や教育という側面においては一切共感できなかった(笑)。
ヘレンが堅実な恋をしたり、親としての自覚に目覚めたりして成長していく過程を描いたコメディなので、難しい事は考えずに楽しめれば良いと思うので、私の御託はスルーしてください(笑)。
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『スキと言って!』
- 2006/10/30(月) 15:19:20
〔西〕Di que si (2004年)
監督:ジャン・カルボ
脚本:ジャン・カルボ
パズ・ヴェガ/シャンティ・ミラン/サンティアゴ・セグーラ/チュス・ランプレアヴェ/ペペ・ビジュエラ/オルネラ・ムーティ
女優を目指すエストリアと、30半ばにして彼女もおらず、母親と2人暮らしのビクターは、カップルを対象にしたテレビ番組に、ピンチヒッターとして無理矢理出演させられる。その場凌ぎのカップルだったのに、2人のそりの合わないカップル振りが好評で、番組史上最高の賞金額を獲得。2人が結婚すればその賞金が貰えるのだが、『直ぐに離婚すれば良い』と楽観的なエストリアに対して、オタクなビクターは納得がいかない様子。さて、2人の結婚の行方はいかに?
面白かった!ストーリーはかなり強引。面白くするために、無理矢理な展開を矢継ぎ早に突っ込んでくる。辻褄が合わない事もしばしば。そんな強引で無理矢理な展開を、観客に押し付ける感じだ。そんな事を考慮しても、単純に面白ので良し。
P・ベガがもう可愛い〜♪美人がコメディをやるのは大好きだ!キュートさがいや増して、面白いわ可愛いわで大変なんである。青少年の目線になるのである(笑)。『スパングリッシュ』→『carmen. カルメン』→『好きと言って!』の順で連続して観ていただくと、役柄の余りの違いに混乱して面白いかも?
まぁ良くある美女と野獣コンビのお話なのだが、無理!だって、ビクター役のS・ミランって結構良い男だもの(笑)。メガネをかけてオールバックにしていようが、背が高くてスタイルが良いのは隠せず。ちょっとばかり3枚目な顔立ちだし、『スペインの役者』と考えれば、『美男子』の部類からは外れるかも知れないが、やっぱり結局カッコ良いのです(笑)。http://www.santimillan.net/ とにかくココで確認してみて(笑)。
冴えない役どころだと思わせようとすればするほど、その裏に隠された本性に期待してしまう。。。とまぁ、上手い事製作者の意図に載せられてると言えるのかも?
1から10まで、予想通りの展開なので、映画としては語るべきことは無い。ただ、ラストの微妙さとか、途中差し挟まれる笑いだとか、スペインらしい、、、これまた微妙なシュールさがあった。その反面、恋愛物語に対する手法などは万国共通か?と思える部分もあった。あえて言えば、一昔前のアイドル恋愛映画を観ているような感覚か(笑)。
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『ゲス・フー/招かれざる恋人』
- 2006/09/26(火) 15:35:17
〔米〕GUESS WHO (2005年)
監督:ケヴィン・ロドニー・サリヴァン
脚本:デヴィッド・ロン/ジェイ・シェリック/ピーター・トラン
バーニー・マック/アシュトン・カッチャー/ゾーイ・サルダナ/ジュディス・スコット/ハル・ウィリアムズ/ケリー・スチュワート
黒人のテレサと白人のサイモンのカップルは、テレサの両親の結婚25周年目のパーティーで自分達の婚約も発表しようと計画していた。しかし、旅行の直前にサイモンは上司と揉めて衝動的に会社を辞めてしまう。立派な彼氏を紹介できる事に浮き足立つテレサに言い出すことが出来ず、一つのウソを抱えて敵陣に乗り込む事に。黒人の恋人を連れてくると信じていたテレサの父親のバーニーは、白人のサイモンを見て仰天。何かと難癖をつけてサイモンを締め出しにかかろうと画策するのだが?
往年の真摯な名ドラマ『招かれざる客』の(観た事はないけど)、人種の立場を逆転させ、コメディタッチで描いた本作。これがなかなかどうして、笑いあり、小さな感動と愛あり、テンポも良くてスキ無く楽しめる作品に仕上がっている。
もともとコメディから名を出したA・カッチャーと、コメディアンのB・マックのコンビ。圧倒的にB・マックに分があると思わせておいて、A・カッチャーの本領発揮というのか、動きや表情の演技が冴えていた。やはり、個人的にかなり注目の俳優だ。シリアスもあり、コメディもあり。
台詞も巧妙だったのだろうが、役者の間合い、動き、とりわけ表情が豊かで笑わせてくれる。息の合った演技の掛け合いが心地良いぐらいだ。
監督が黒人(アフリカ系アメリカ人と言わなくてはいけないのか?)のおかげなのか、ギリギリの線で人種差別問題を巧みに扱っていると思う。そうした事に縁の薄い日本人の私としては、サイモンとテレサのカップルの本当の意味が、いまいち掴みきれていなかったような気もするのだが、それでも、黒人社会に入って、孤軍奮闘する白人という図式が、サイモンというどうにも憎めない純粋なキャラクターを通して、解り易く描かれていたと思う。
結局問題は、人種がどうのというより、より直に人間同士の問題に移行していくし、パーシーの抱えるジレンマは、父親として当然と思えるものだろう。愛娘をかっさらっていくにっくき若い男(笑)。大方のお父さんは共感をするのではないだろうか?
劇中何度も大笑いを繰り返し、ラストでスッキリ解決大満足。途中ちょっとドキドキ(色々な意味で)させてくれ、なんとなく『人種問題』という理屈に合わない根強い問題を考えさせられる。幸せの意味、愛するという気持ちも、単純に思い返させられる。
結構地味な扱いなのだが、かなり完成度の高いラブコメディ作品に仕上がっている。
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『理想の恋人.com』
- 2006/08/24(木) 18:16:18
〔米〕MUST LOVE DOGS (2005年)
監督:ゲイリー・デヴィッド・ゴールドバーグ
原作:クレア・クック
脚本:ゲイリー・デヴィッド・ゴールドバーグ
ダイアン・レイン/ジョン・キューザック/エリザベス・パーキンス/クリストファー・プラマー/ダーモット・マローニー/ストッカード・チャニング/グレン・ハワートン/ベン・シェンクマン
離婚して8ヶ月のサラは、大家族の心配を他所に、恋愛にはいまいち乗り気になれないでいた。しかしおせっかいな姉は、サラに内緒で出会い系サイトに登録をしてしまう。職場は幼稚園の保育士だが、園児の素敵な父親との出会いなど、俄かにサラの身辺は恋愛モードに。そんな出会い系サイトでデートをする事になった男性ジェイクもまた、離婚を経験したばかり。実は友人のおせっかいから、こちらも勝手にサイトに登録をされていたのだ。乗り切れないサラとは裏腹に、サラを運命の女性と思い込むジェイク。果たして2人の関係は、運命の恋人と言えるのだろうか?
まず言えるのは、映画として面白い。何より、D・レインがとても良かった。最近はこの方、ちょっと崩れた独身女性のコメディをやらせると上手い。美人なのに、寄る年波を意識しない素な感じもまた、好感度を上げる手伝いをしていると思われる。
確かにこの映画では、細すぎるためか化粧が薄いせいか、皺などが良く目立つ。それでも、ラフな格好をした時や、家族と一緒のシーンなどの気負わないところで、その美しさは変わらない。そんな女性が恋愛に奮闘する。想われないジレンマ、上手く行かない関係、思わずほっとするというか(笑)、まさに憎めない女性像を好演しているのだ。
脇を固める女優陣も良い。全体的にこの映画は、女性向の映画だろうな(笑)。ちょっとばかり、S・チャニングがやりすぎ?とも思ったが、そこはそれ、それもまた彼女の良さなので。
それにしても、わたしもこういう恋愛映画が解るお年頃になりましたか(笑)。というか、解らないと不味いのかな?とにかく、主人公サラの気持ちや行動が、手に取るように理解できて、情けないやら、悔しいやら、羨ましいやら、ハラハラするやらで大変(笑)。
特にロマンス映画に関しては、主人公が自分自身と多少はシンクロする部分がないと楽しめないのだろう。青春ロマンスが比較的ヒットしやすいのは、誰もが経験した部分だからだ。こうした大人のロマンスというのは、未経験の年齢値の方々には、入り込むことが難しいだろう。なんだか寂しいおばさんが、たかが恋愛に一喜一憂してる様・・・。
いえね、良い大人だって、恋愛にやきもきしたり、少女みたいに落ち込んだりはしますって(笑)。その辺が痛いほど解ってしまう。特にサラが肉屋に向かって投げつける言葉。アレには相当苦笑した。でも解る、ついちょっと前に、自分も経験したむなしさだったりするから。
映画はハッピーエンドで当たり前に終わる。女は(男もだけど)、幾つになっても運命の人を追い求め、恋をして、みっともないぐらい一生懸命になったほうが良いよねと、ちょっと熱い気持ちになった。とはいえ、日本はアメリカとはまだ状況が違うので、このような恋愛を求めて、出会い系サイトに安易に登録するのは、、、暫しお待ちを。。。
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『50回目のファーストキス』
- 2006/03/08(水) 23:56:20
〔米〕50 FIRST DATES
監督:ピーター・シーガル
脚本:ジョージ・ウィング
アダム・サンドラー/ドリュー・バリモア/ロブ・シュナイダー/ショーン・アスティン/ダン・エイクロイド
ハワイで水族館の獣医をしているヘンリーは、気軽な関係を求め、日々旅行者の女性と楽しい時を過ごしていた。『地元の子には手を出さない!』と宣言していたが、ある日朝食を食べに入ったカフェで、地元に暮すルーシーと運命的な出会いをしてしまう。しかし彼女は、1年前の事故がきっかけで短期記憶が残せない状態、一晩寝ると、前日の事を忘れてしまうのだ。以来ヘンリーは、毎日彼女と恋に落ちるため、朝1番でアタックし続ける事に。
いや〜〜〜、良い映画だった。私にもまだ乙女の部分が残っていたのねと、変なところにも感動した。最近ロマンス映画を観ても、ドキドキするようなことは無かったが、この映画では久々に擬似恋愛的な胸の苦しさを味わった。
設定は特殊だけど、ベースとしては『いかにして好きな相手の気持ちを手に入れるか?』という単純なもの。一晩寝てしまえば、今この時の楽しさを全て忘れてしまうという悲劇的側面が良いアクセントに。大きな要因としては、D・バリモアがすこぶる可愛い!!
さらには、毎日恋に落ちるために『男性が』奮闘するっていうのが良いじゃない(笑)。それって、全ての女性の理想ではないかしら?しかも、その男性に捨てられても、一晩寝れば忘れられる。それは全ての失恋に苦しむ男女の理想かな(笑)。
そんな苦労する男を演じるA・サンドラーがまた結構良い。もともと嫌味のない感じの役者なので、偽善感がなく爽やかに演じてくれる。
完全なるコメディ部門は、ヘンリーの助手と友人ウーラ、ルーシーの弟ダグが担当。ああ、我が青春のS・アスティン、妙なところで妙な役柄でお会いしましたね(笑)。余談だが、R・シュナイダーって結構良い男だと思うのだが?
唯一悩んだのは、明らかに恋愛するには向いていないルーシーに、なぜ短時間であれほどダグが惚れ込んだのか?普通なら、感情の前に考えてしまうと思うのだが。そこはもう、『運命』という言葉で片付けるしかないのかな。
しかし、記憶障害という面で似たような映画『メメント』を振り返ると、着眼点の違いでこれほどの変化を生むのかと、見ている間中へんなところがおかしかった。
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『アルフィー』
- 2006/03/07(火) 00:24:41
〔米〕ALFIE
監督:チャールズ・シャイア
原作戯曲:ビル・ノートン
脚本:チャールズ・シャイア/エレイン・ポープ
ジュード・ロウ/マリサ・トメイ/オマー・エップス/ニア・ロング/ジェーン・クラコウスキー/スーザン・サランドン/シエナ・ミラー/
眉目秀麗なアルフィーは、当然女性にモテる。そして自ら望んで、ジゴロのような生活を送っていた。真実の愛などと言った重く煩わしい事を嫌い、日々が順調に過ごせて、楽しければそれで良かった。反面、親友との共同事業の夢を抱くような野心もある。女性を意のままに操っていると自負していたアルフィーだが、見下していた女性との不和や、ある女性との危険な遊びから、次第にその人生が意図するものとは違った方向に押し流されていってしまう。
いや〜〜〜、J・ロウの魅力全開!さすが、世界一セクシーな男に選ばれただけのことはある(アメリカ暫定認定)。ほぼ100%画面に出続ける良い男、ある意味、これだけでこの映画を観る価値は十分あるのじゃないかな、と(笑)。
容姿による人間差別だろうか?そうは思わない。アルフィーの女性に対する扱い、特典映像でも匂わせていたような、(全ての)女性の求める重たい恋愛に苦労する男性象という、間違えた認識を思えば、可愛いものではないだろうか?残念ながら、そう思いたい男性が多いのも事実であるようだけど。
男性ってどうも『愛され過ぎている』と思いたがる傾向が強い。映画の中のアルフィーもそうだった。実際は彼等が思うほど愛されてる男って殆どいない。映画の中の女性達もそうだった。実際女性の方が演技力は一枚上手。騙されてる男が多いと思う。
とは言え、真っ当な恋愛が恐くて出来ないだけの小心者の男が、自分の見てくれの良さを楯にして、斜に構えて女性の本気の愛をおもちゃにする映画でも気にならなかった。理由は、制裁があるから(笑)。ついでに私なら、アルフィーほどの良い男には、空気よりも存在感の無い扱いしか受けないだろうな?と思われるから。映画の恋愛の基本が『顔の良さ』なので、もう絶対私にはあり得ない恋愛で、ゆえにバーチャルな印象で楽しめる。登場人物の誰にも同調できないもの(笑)、仕方が無い。
制裁とは言ったが、かなり生易しいものだと思う。それでも、己のモテと存在感を否定された事の無い男にはさぞや堪える事だろう。もうちょっと胸の空くような豪快なしっぺ返しを!とも思うが、それだと完全にコメディになってしまう。
この映画、キャリアを確立した女性の意見が多分に採用されていると見た。だって、後半落ちてゆくアルフィーに投げつけられる言葉や行為、ある意味女性なら常に投げつけられている類のものだったからだ。確かに、顔だけの男にぶつけてみたい言葉である(笑)。
制裁が生易しいので、そこからアルフィーが悟る事も少ないように感じてしまう。果たしてあの男、これから先に何か変われるのか?と疑問に思う。それゆえ、一旦アルフィーが導き出した答えも、どうも身に染みて伝わってこない。全体的に薄い感じが否めないのだ。
がしかし、実生活もアルフィーそのまま?(映画前半の)のような、絶好調の二枚目俳優J・ロウというナイスなキャスティングと、リメイクという利点を生かしたスタイリッシュな上にノスタルジックな映像と演出が心地よかった。
最後の最後まで、去ってゆく姿すら良い男のJ・ロウ。結局ね、あの良く出来た顔しか覚えてなかったりするんだな(笑)、すみません。
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『恋愛適齢期』
- 2006/01/31(火) 22:28:58
〔米〕SOMETHING'S GOTTA GIVE
監督:ナンシー・マイヤーズ
脚本:ナンシー・マイヤーズ
ジャック・ニコルソン/ダイアン・キートン/キアヌ・リーヴス/フランシス・マクドーマンド/アマンダ・ピート
30歳以下の女性と付き合った事のないハリーは、美しい30歳以下の美しいマリンを伴って、彼女の実家の別荘へと向かう。しかしそこで、マリンの母で人気劇作家のエリカと鉢合わせ。自分より年上の娘の彼氏という事実より、傍若無人で嫌味なハリー自身を拒否するエリカだったが、その夜ハリーが心臓発作で倒れてしまう。一命は取り留めたものの、長距離を移動することが出来ず、なぜかエリカが彼の看病をすることに。しかし素敵なハリーの主治医に誘われて、久しぶりに気分が浮き立つ日々を予感するのだが。
夢物語です。もう全く、素敵な夢物語です。それで良いのですが、年若い男性と新しい恋をしたり、50歳を過ぎて激しい恋愛をして結ばれたりという方達がいることも事実です。公私とも、私はそんな人達を知っている。
要するに、あながち夢だろう?とも言い切れない。ただ〜〜し!相手はK・リーヴスやJ・ニコルソンではないと思うけど(笑)。
設定が面白いと思った。私が知っている著名人で、同じように20歳以上も年下の男性(しかもキアヌクラス)と付き合っていたのは、物を書く仕事をしている方が多いから。そして映画の中のエリカも、知名度があり、地位もあり、しかも知性もある美人。。。でおまけにスタイルも良い。仕事は劇作家。どこか現実の女性達とダブる。それゆえ凡人の私などから見れば、やはりほぼ完全なる夢物語であるわけです。
さて、夢物語でいいじゃん!という定義をひとくさり語ったわけですが(笑)、夢物語だと納得して見れば、大変良く出来た映画だった。離婚を経験した中年女性と、いつまでも現実を見つめられない初老の男の、複雑でまどろっこしくて微笑ましいラブ・ストーリー。2人が上手く行くまでにある起伏は、年齢など関係なく、似たような問題が私達にもあると思う。これは夢ではなく現実。
J・ニコルソンって、あの歳になってから、こういうダメオヤジ演じさせると上手い。『恋愛小説家』と被ってしまうところもあるけど、あの強面の顔でおどおどする姿が愛らしくもおかしい。
D・キートンは悔しいぐらいに良い女。それに言い寄るK・リーヴスすら素敵に見せるぐらい良い女でした。この映画で披露したヌードが、メディアによって泥をつける形になった事が悔やまれる。
ともあれ、小粋な・・とは言いがたいけど、不器用な野暮ったさもまた珍しくて面白い。ほんのりするロマンス作品だった。
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