『デリカテッセン』

〔仏〕DELICATESSEN (1991年)
監督:ジャン=ピエール・ジュネ/マルク・キャロ
脚本:ジャン=ピエール・ジュネ/マルク・キャロ/ジル・アドリアン
ドミニク・ピノン/マリー=ロール・ドゥーニャ/ジャン=クロード・ドレフュス/カリン・ヴィアール/ティッキー・オルガド/アン=マリー・ピサニ/エディス・カー/チック・オルテガ

地球上から草木が消え、動物の姿もすっかり消えた地球上。人々はお金ではなく、乾燥した豆を取引に使っていた。そんな荒廃した町で、肉屋を営むクラペット氏。肉屋の上階はアパートになっており、彼等はある結束で結ばれていた。そこへ、アパートの雑用職を求めてやって来たルイゾン。クラペット氏の娘ジュリーと惹かれ合うが、ジュリーはなぜかルイゾンを家から遠ざけたい様子だ。果たして、不気味なこのデリカテッセンに、一体どんな秘密が隠されているのか?

いや〜、大好きだわね、こんなダークでファンタジックな雰囲気は。この作品に関しては、テリー・ギリアムというよりティム・バートンに近いという気もするが、ティム・バートンの方が邪気が無いのよね、邪気というか得体の知れない不気味さというか。
全体的には、プロットはエグイが不気味では無く、むしろコミカルな要素も多々あるものの、なぜか呪いがかかっているというか(笑)、得体の知れないダークさがある。余りにも舞台が創り込まれているせいか、現実感が全く感じられないのだ。想像力を刺激されるというより、想像力を押し固められちゃう感じ。もうこれ以上の世界観は想像出来ない!というような、強力な個性が映画全体を覆っている。
完璧なまでの映像世界、水も漏らさぬキャラクター構成、自然に見えて緻密に計算された演出と展開、まるで完成度の高い手の込んだケーキのような作品だ。それでいて、味わいは素朴で華美では無い辺りがクセになる。
反面、この両監督・脚本の世界観が受け入れられない人には、100どころか120%拒否されそうな雰囲気ではある(笑)。確かに、若干意味不明で説明不測なところもある。強引に推し進めちゃってる勝手さも感じる。映画サイトの紹介を見てみると、『核戦争後から15年の世紀末のパリ郊外が舞台』 とあるが、その辺の説明は一切無い。退廃した雰囲気と、幾つかの説明から『何か』を想像するしかないのだ。
しかし、そんな事説明は必要ない、強引さに着いて行けるだけの面白味がある。時が逆戻りしたかのようなレトロな雰囲気が、逆に凄惨な世界を創造させる手伝いをし、時代間が掴めない分、何か不気味さが付きまとう。それでいて何となく可愛らしい小物使いや衣裳、コミカルな音使いや展開など、ジュネ&キャロ流にコーディネイトで見せてくれるのだ。これほどハッキリした個性を持っている監督は貴重。
やはりCM監督って、数秒の中にインパクトを与えないとならない分、インパクトを生み出す能力は桁外れなのかも?長編デビューとなった本作から20年近くが経とうとしている。新作の話なども聞かれるし、日本でも目見えとして頂きたいところだ。

デリカテッセン <デジタルニューマスター版>デリカテッセン <デジタルニューマスター版>
(2002/08/29)
ドミニク・ピノンジャン=クロード・ドレフュス

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ぽすれん『デリカテッセン』紹介
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『レンブラントの夜警』

〔英/加/ポーランド/阿/仏/独〕NIGHTWATCHING (2007年)
監督:ピーター・グリーナウェイ
脚本:ピーター・グリーナウェイ
マーティン・フリーマン/エミリー・ホームズ/マイケル・テイゲン/エヴァ・バーシッスル/ジョディ・メイ/トビー・ジョーンズ/ナタリー・プレス/ジョナサン・ホームズ/ケヴィン・マクナルティ/アガタ・ブゼク/フィオナ・オシャーグネッシー

画家としての名声を得たレンブラント、中年の域に差し掛かり、結婚生活も順調、待望の息子も授かり、人生は順調に思えた。しかしアムステルダムの市警団から肖像画の依頼を受けたことから、レンブラントはある陰謀に巻き込まれて行く。どんな依頼でも受けて収入にしてきたレンブラントだが、モデルの内面を浮き彫りにするそのタッチには、危険な罠が潜んでいたのだった。

いきなり演劇の舞台のようなセットから始まって、なんだ、この映画はそういう構成なのか・・・と納得するぐらい長いオープニング。のっけから、ブヨブヨのM・フリーマンのフルヌード、勘弁して下さい。全体を通してあからさまな描写が何度かあったのだが、それが何となく汚らしい印象を受けたのは、冒頭のこのブヨブヨヌードの何とも言えない・・・不快感?のせいだと思われる。
最近良くお目にかかる『鬼才監督』、考えたら、『鬼才』って便利な言葉よねぇ。もう1つ便利だと思うのは、芸術の作り手による表現の曖昧さと、触れるものを突き放した自己満足度の高さ。インスタレーションなんかに良く見られるように、理解し難い事がステイタス!的な傲慢さを感じるが、それだからこそ広域な解釈も可能で、ツウの自尊心を刺激するのかも知れない。
でまぁ、この作品もそんな印象を受けたのだ。監督自らが長年研究したというレンブラント、その代表作とも言える『夜警』が描かれる過程をベースに、ある事件に画家が巻き込まれていくミステリー仕立ての物語だ。
栄華を極めた画家が転落したきっかけ、その真相が名画に秘められていると『仮定』して、時に舞台風に、時に映画風に、様々な切り口で物語を進行させていく手法は、完全にとは言わないまでも、観客を置き去りにする雰囲気だろう。
舞台風、野外での撮影、レトロな映画風、それでいて衣裳などには凝っており、台詞は一貫して劇調である。時おりレンブラントが観客に語りかけたり、ファンタジックな展開を見せたり、正直詰め込みすぎよね・・・という印象が残る。色々やりたかったんだねぇ監督と、その熱意と押し付けをヒシヒシと感じるのである。
ミステリ要素から成り立つ物語は結構面白いのであるが、その他オプションが煩わしくて、なんだか疲れたわぁ。芸術の多様性も広まって来た昨今、駄作との線引きは曖昧だ。受け取る側の感情よりも、製作者側が『芸術』と言い切った方が勝ちなのか。1度でも作品が認められれば、あとはなし崩しに認められてしまうのね。鬼才だもの、なんだってありなのよ、きっとね(笑)。

レンブラントの夜警レンブラントの夜警
(2008/07/25)
マーティン・フリーマンエヴァ・バーシッスル

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ぽすれん『レンブラントの夜警』紹介
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Guamにて思うこと part2

27/09/08 Guam

個人的な旅行の感想としては、とにかく楽しかった!!!もう最高だった。
1番の要因としては、友人が一緒だった事、それも『気の合う』人だった事。またまた友人曰く、『気の合う人としか旅行しないですよ〜』。いや、私はある、ここ最近はずっと1人旅だったが、それ以前は『気の合わない彼氏』と旅行をしていた。

イギリス滞在中に友人と合流したが、私が長期滞在していた関係もあって、やはり今回の旅行とはちょっと趣が違った。それ以前は彼氏のしがらみもあって、気の合う友人と旅行する楽しさというのを、すっかり忘れてしまっていたようだ。
元彼氏との旅行は酷かった・・・。ブランド好きの彼氏の買い物に振り回され、行きたい場所、見たいものはほとんど却下。趣味は合わないし、負けるのはいつも私だった。それ以前に、行きたい国に行かせて貰えなかった。『夏にヨーロッパに行って何するの?海も無いのに』と言い切った男だ、大学院出のSE、少しぐらい本を読め!と今でも言いたい。伝統や古の美を、豆粒ほどにも理解しない奴だった。
国内旅行は何度かしたが、海外はこれが始めての友人との旅行だ。やはり女同士は楽しい、気も使わないし、目的は一緒だし、とにかく楽しい。
下らないバカ話をして、見たこと感じたことを大いに語り、和やかな時も、慌しい時も、面倒も災難も共に笑って怒って過ごす楽しさ。1人暮らしも長いから、誰かと数日一緒にいる楽しさも、もうすっかり忘れてしまっていた。
いや〜、本当に楽しかったわ。買い物をして美味しいものを食べて、普段の個人旅行のペースを保ちつつ、楽しさだけは倍増した旅行だった。なんだろうね、言葉では語りつくせないぐらい楽しかった。伝えられない事で伝わると良いですが(笑)。
レストランに入って美味しい物を食べて、夜道を散歩して、観光客然とツアーを楽しみ、買い物をして、『似合う?』『どっちが良い?』なんてやっちゃって(笑)、一緒に写真を撮ったり、撮ってもらったり、女子らしい楽しみを満喫。

初ドル使用も楽しかった。アメリカには余り興味は無いが、嫌でも目に付くドル。ホテルで働いている時に実際にチップでもらった事もあるのだが、使う機会は当然無かった。両面の色が違う1ドル札を手にして、お初にお目にかかります、お噂はかねがね、という気持ち。これが『ナショナル・トレジャー』のアレなのねぇ〜と(笑)。
ダイム銀貨というのも初めて見て、1セントより小さいが10セント分の価値がある事を知った。そういや、小説を読んでいると度々登場しましたっけ。はて『ダイム貨→10セント』と言えば?私の最も愛する作家ジャック・フィニーの『夢の10セント銀貨』の事なのね!と感動。暫し手の中で転がして、その感触や図柄を見つめていた。
それにしてもドルって紙質が結構厚くて粗くて、それがなんだか子供銀行の紙幣みたいで現実感が無かった(笑)。荷物に詰めた失態から、今も手元に14ドルが残っている。

最大の変化として、私は完全にGuamに恋をした。ハワイや他のリゾートも、行けば同じ感想を持つのだろうが、何しろ近いと安いが最大の魅力。何度でも行ける、そう思える場所なのが良い。もしかして、日本から1番近くて安いリゾートがGuamなのでは?
かつての沖縄にとても似ていた事も、恋した要因の1つ。20代の頃、憧れて憧れとうとう住んでしまった沖縄。今でもその思いはあるのだが、近代化されて魅力は少し薄れてしまった。私が恋した沖縄の姿が、Guamには今もあるように思えた。
もともと私は都会が嫌いで、自然、それも海の側で暮らしたいと思っていた。どうせ仕事をするなら、自分も観光気分を味わえる観光産業で働きたいと思ったのも、ホテル勤務を選んだ理由の1つだ。
『働いてみたら実際は違う』などというのは私には通用しない、実際に沖縄のホテルで働いて、帰っていく人を見て小ずるい優越感を感じたものだ(笑)。私は土地に恋をするタイプ、望みの場所に居れば、何をしていてもそれで幸せなのだ。
Guamの気候、自然、暮らしぶり、全てが私の理想だった。帰国の途に就く時、ここに残る人々に羨望の思いが湧き上がった、明日も、明後日もずっと、あの国で暮らせる人々に。
ヨーロッパは大好きだし、アイルランドは愛してもいる。それでも、住みたいとは熱望しない。帰国する時は去り難い思いもあるが、また来れば良いさ・・・と素直に思える。そこに残る人々に、羨望の思いは芽生えない。
Guamには、激しい羨望と憧れを残した。14ドルを使うためではなしに、ドルを稼ぎに行きたいものだ。そのためには、日本語教師の資格を得ると共に、大学卒業の資格も必要になる。ああ、頑張ろう、とにかく頑張ろう!私を自由にするために、私の願いを満たすために。Guamに行って、新たなやる気が溢れるばかりに湧き上がった。ヨーロッパではあり得ない、将来に対する活力を貰った気分だ。

日本語が衰退しているとは言え、話せる人は普通に話せる。これまで勉強してきて、外国人には難しいと書いてあった発音や拍感覚もクリアし、訛りはあるが、そうした難点を克服した人達にも沢山合った。
例えば、『あっついねぇ』とか、『ぱっぱっぱと説明しちゃうからね』。こんな言い方は、実は外国人にはとても難しい。それをさらりと言ってのける人達を見て、やたらと感動した。上手い、とにかく上手い。努力の賜物なのだろう。
反して、悪い癖がついてしまっている人も沢山いた。これはいけません!直す必要があります!私がGuamに行きますから、一緒にその癖、直しましょう(笑)。冗談半分、本気半分。日本語が出来ると就職率が上がるというGuam。そうであるなら、私がお役に立てるかも知れません。
何より、こうして必要に駆られてでも日本語を学んでくれる人がいることが嬉しくて、そしてそれを生活に活用する人がいる事が嬉しくて、日本語教師になりたいと思ったのだ。数ある言語の中で、日本語を選んでくれる人がいる事が嬉しかった。
私達の話す言語を、美しい日本語を学んでくれる、そんな人達を助けたいのだ。そうした人達が多く居るGuam。最終目的地はここだと、本能的にそう思った。ここでまた友人曰く、『容易に想像出来るわ、hiyoさんがGuamで暮らして日本語を教えている姿(笑)』だそうで、ありがとう!私頑張ります!

安いからね、Guam旅行は。今の活力とやる気が萎えたら、またいつでも行って、活力注入をして来たいと思った。アイルランドにも行きたいが、アイルランド1回の金額と日程で、Guamになら3回は行ける。だったら今は、Guamに3回行きたい(笑)。
日本語を学ぶ人達に触れて、感動と感嘆とやる気を貰える。最短で日本語教師になれるのは来年10月以降、それまでにはもう1回くらい、Guamに行く必要がありそうだ。いや〜、良い場所を見つけたわ。行く前は散々文句を言ったくせに、今はすっかりGuamの虜なのだ。

aieport.jpg
(グアムの空港からの景色。成田と違って、空港までは市内中心から約10分)

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Guamにて思うこと Part1

27/09/08 Guam

さてさて、Guamにて、なのだが、まずは航空会社の事を。
今回はコンチネンタル航空。立派な航空会社じゃないですか!乗り込んだ途端、座席に装備されたモニターに目が行った。見られるのね、エンターテイメントが楽しめるのね!とは言え、吹き替えの映画は嫌いだし、英語版に字幕は無し。しかも映画はどれも古いので、アニメチャンネルやドラマチャンネルを楽しんだ。
食事はまずまずだが、アエロフロート・ロシアやパキスタン航空とは違って、面白味は全く無い。危険承知のレアなローカル色が懐かしい(笑)。

帰りの機内では、フライトアテンダントも英語オンリーだったりして、ここからはGuamの日本語事情だ。
これまた友人曰く、『日本の旅行者が減ったからというより、日本の神話が無くなったのでしょうね』と。中々深いことを仰る。日本の衰退に伴って、日本人がGuamを見限ったのではなくて、Guamが日本を見限った証拠なのではないか?という意見。
日本語が通じる、日本円が使えるというのは今は昔の話と言えそうだ。日本円は確かに使えるが、レートはかなり悪い。ドルを使った方が確実にお得だ。ローカルエリアでは間違いなく日本円は使えないだろうし、日本語も、お愛想程度に片言話してくれるだけと考えたほうが良い。
それでも、バブル期、それ以前の名残から、至る所で日本語を目にする。ここまで日本語ありきで来たもの、今更撤退する方がシステム的に面倒という感じもするし、旅行客は圧倒的に日本人ばかりなので、このシステムは暫く続くのだろう。
ショッピングエリアや観光客の集まる場所は、間違いなく99%は日本人だ。欧米人もたまにはいるが、観光客なのか住人なのかは解らない。3日間の滞在で、10人くらいは目にしただろうか?という程度だ。全体的に、日本語は確かに氾濫しているが、間違いなく外国という不思議な感覚になる国だ。

思うのは、これほど日本語が浸透したGuamの歴史だ。戦時中に強制された日本語、日本の好景気に伴ってなだれ込んだ日本人観光客。それに媚びるかのように学ばれた日本語。媚びさせた日本の強靭な姿勢が、少し恥ずかしい気もする。
そうまでして行く海外に、一体どんな面白味があったのだろう?日本語が通じるから安心と大手を振って乗り込んだ人達の姿が目に浮かぶ。以前大韓航空を利用した際に、日本語が通じるフライトアテンダントだけに大きな態度を取っていた中年男性を思い出した。日本語が通じないアテンダントには、妙に萎縮して小さくなっていた姿が情けなかった。

これまた友人曰く、『素材は良いんだから、国起こししないとダメですよね〜』。そうなのだ、Guamは素晴らしい国だ。侵されていない自然、伝統を守る住民達、熱帯の開放的な気候。地味な場所であるから、時に寂しいぐらいの静けさを手に入れられる観光地である。
まるで時が止まったようなバブルの匂いを放つ観光地、それでも無情に過ぎる時と共に、古びた印象が拭えない。見捨てられ放置された、かつては華やかであったろう店舗が目立ち、健在な店舗も、華やかなりし頃の古臭い雰囲気が残っている。
日本人相手の崩壊した店舗には、ピンク産業のお店が目立った。外国に女性を求めて行く、そんな日本人の下劣な精神が残る町並みに、どうしようもなく恥ずかしい気持ちになった。
日本人でも、もはや魅力を感じないその店舗や町並みを一掃すれば、きっと素晴らいリゾート地となるだろうに。日本人にとってGuamの最大の魅力は、飛行機で僅か3時間半という距離と、それだからこそ安い旅費にあるのではないだろうか。日本の旅行客はこれからも絶えないだろうが、『外国』を感じる観光地になって欲しい。
ミクロネシアとは言えアメリカの領地、ドルが安ければ買い物も楽しい。スペインとアメリカの文化が入り混じり、伝統的なチャモロ文化も根付く国。幾多の文化を肌で感じることが出来るのも魅力的だ。
住民は皆親切。日本人観光客からの収益が重要な比重を占めるからと捉える事も出来るが、滲み出る親切さと陽気さは、幾つもの国に統治され、それでもアイデンティティを守り抜いた人達だからこそ持ち得る寛容さを感じる。通常、親切と評される国の人達でも、何回かは嫌な思いをするものだが、今回は(寝坊を除いて)嫌な思いは全くしなかった。余りに暖かい人達に触れて、これまた友人の言葉を借りれば、『油断すると痛い目を見る東南アジア辺りの裏のある親切とは違って、邪推の無い素の親切だから余計に嬉しいんですよ』と言う通り、本当に暖かい人々だった。
幾つもの素晴らしい要素を持ったGuam、あの素晴らしい人達の暮らす国、その発展と繁栄を願っている。
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勝ち組になろう!

27/09/08 Guam

最悪の朝市が終って部屋に戻り、シャワーを浴びて頭痛薬を飲んで、コーヒーを淹れて、飲みながら最後の荷造りを済ませる。この後は、早めにチェックアウトしてランチを取って、空港から一路日本へ!という予定。
そこで友人が1言、『あたし達、勝ち組で帰りましょう!』。何の事かと言うと、前日のディナーの敗北、タクシーの行き先間違い、そして今朝の寝坊。楽しかった事と比較して、今のところ『イーブン』だと言うのだ。
だから、最後は最高の形で締めて『勝ち組』になろう!という事。そうね、そうだわね!!!あたし達勝ち組になるのよ!と言う事で、前日に貰ったパンフレットから探した、美味しそうなローカルレストランに行く事にした。
ホテルからは歩いて行ける距離なので、チェックアウトを済ませてホテルに荷物を預ける。クロークの兄さんが『Shopping?』と聞くので『ランチよ〜』と答える。友人を指差して『姉妹?友達?』と聞くから、『友達よ!』と言ったが、ふと、『姉妹なら、どっちが年上に見える?』と聞いたら、ニヤリと笑って私を指差しながら『YOU』と。ビンゴ!友人よりは私のほうが6歳年上、おまけにメイクの薄い友人は、海外に出ると10代に間違われるそうだ。『You are right』と笑顔で言ったものの、心では涙・・・(笑)。

相変わらず暑い道程を歩く事20分ほどで、目的のレストランを発見。小ぢんまりとしたそのレストランは、広い公園の入り口にある。気さくな店員に迎え入れられ、表の見える席に収まった。パンフレットに書いてあった料理をそのまま注文したのだが、残念ながらメインは品切れだと言う。
感じの良い若い女性に色々聞いて、お薦めの海老のクリームパスタに決定した。レストラン英会話なら、得意なんですよね、わたし。タクシーのような失態は犯さないわよ!クーポン付きのパンフレットだったので、それぞれアイスティーをサービスしてもらい、なんだか期待値の高まるお店だと2人でほくそ笑む。
出てきた料理はどれも美味しくて、友人と硬い握手を交わした。前菜はエンチラーダ(Guamなのに?)、海老のパスタはプリップリの大きな海老が華やかさを添える(Guamだけどね)。途中で味を聞きに来た先ほどの女性に、2人で親指を立てて『GOOOOD』と大声で答えたら少し驚いていた(笑)。

lunch.jpg
(こちらがスパイシーなチキンのエンチラーダ、パリパリしていてすこぶる美味しい)

ebi.jpg
(海老が磯の香りがしてプリプリで最高!クリームソースも美味しいしパスタの茹で加減も絶妙。ちゃんとリングイネを使っていて、侮れじローカルレストランなのだ)


若くて可愛い♪青年がアイスティーのお代わりを注ぎに来てくれるに至っては、友人感涙の涙(ホントに泣いてたわ(笑))。『親切が嬉しいのよ〜、普通なんだろうけど、食事も美味しいし皆親切だし、あ〜』と泣く。その姿がおかしくて私は笑い泣き。
『あたし達勝ち組ね、勝ったのね』と潤む友人とまたしても堅い握手を交わしたが、美味しいと書いてあったデザートは断念。とにかくボリュームがあって、どうしても食べ切れなかったのだ。
帰りの道程は、行きとは違ってあっと言う間。これも友人曰く『勝ったからよ!あたし達勝ったからなのよ!』と。人生とは、これ全て勝負事なり。

1時30分の送迎まではまだ時間もあったので、ホテル裏のビーチに行く。実はここの存在を知らなくて、ぶらぶらしていたら辿り着いたのだ。まさにローカルの極み!というような素朴なビーチで、この日は地元民が大勢で、何やら誕生パーティーを催していた。

beach.jpg
(素朴な雰囲気が最高。次回はここでのんびり読書を・・・)


party.jpg
(パーティー会場はこちら♪)

『食べていけ』というお誘いも受けたが、後20分も来ればお迎えが来てしまう。非常に残念ではあるが、楽しげなパーティーは後にするしか手は無い。ここで友人曰く『残念です、負けです、心残りです!』。いやいや、総じて勝ち組の旅行だったじゃないですか(笑)。

空港に着いて、4時半の飛行機を待つ。免税店で会社へのお土産でも買って、残りのドルを消費しようと思っていたのに、なんと・・・最後に慌てて詰め込んだ荷物の中に、旅行用の財布も入っていた模様。
14ドル・・・日本に帰ったらただの紙くず。会社へのお土産も買えず、無駄なドルを持ち帰る羽目になった。Guamにツケを残した気分だ。帰ってくるわよGuam!この14ドルを使うためにもね!

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(星条旗とグアムの国旗、青空にたなびく凛とした風景)

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朝市でもまた事件・・・というか・・・

27/09/08 Guam

Guam最終日、午後4時半の飛行機に乗って日本へ帰る。週末だけ開催される朝市に行って、ランチを食べてから空港へ向かう予定だった。朝市は初日に予約しているので安心、ただし迎えは午前6時45分。前日に荷造りをして、就寝したのは深夜1時頃だった。

朝5時43分に目が覚めた。出発の1時間前に起きるつもりだったので、我ながら良く出来たと感心感心。顔を洗って歯を磨いて部屋に戻ったら電話が鳴った。嫌な予感がして部屋の時計を見てみると『6:50』となっている。洗顔と歯磨きだけで1時間かかった!?・・・んなわけ無くて、単に目覚ましのかけ間違い。
携帯の目覚ましが、日本時間のままだったのだ。僅か1時間差なので、あえて直す必要も無かろうと思っていたのが運の尽き。前2日間はそれで上手く出来ていたのに、この日ばかりは4時台に目覚ましを設定するという拒否感からか、無意識に『日本時間』でセットしてしまったのだ。

『朝市の迎え来てます、早くして下さい』という電話の内容には冷静に受け答えをしたものの、友人を叩き起こして大慌てで準備をする。慌てすぎてブラジャーのフックが掛からない!バカな話だがこうなりゃ・・・と錯乱した辺りでまた電話。
友人が出たのだが、何も説明無しに『急ぎましょう』とただそれだけ。ようやく部屋を出て走りながら、『怒られた?』と聞いたら無言で頷く友人。一体、何を言われたのやら。語りたくない内容か?
表に走り出ると、案内の男性に呼びとめられて説教された。一応客ではあるが、確かに遅刻は遅刻。しかし、45分のピックアップに遅れる事10分、50分まで寝ていた友人にしても、良くやった!と褒めてやりたい気分である。
・・・スミマセン、良い年して寝坊して・・・。だからって怒らなくてもね・・・(泣)。

急激な血圧の上昇により、バスの中で吐き気を催した私。早くも頭痛の波が押し寄せてくる。朝市に着いても、できればアスファルトに横になりたいぐらい具合が悪い。朝ごはん付きだったのでドーナツを貰ったが、脂っこい姿を見ただけで吐き気が襲ってくる。しかも朝っぱらからチャモロ料理の屋台が並び、焼き鳥だとかなんだとか、こってりしたものが売られている。煙と共に漂う匂いに目眩が起こる、倒れるまでは後数秒といった状態でフラフラだった。
おまけに、この朝市が『つまらない』。朝市といえば食材がずらっと並び、観光客目当ての民芸品なぞもある活気のある姿を想像していたが、なんの事はないただのフリマーケットで、チープな日用品が大半を占めていた。買うものなんかありゃしないどころか、興味が持てそうなものもほとんどない。おまけに人もまばらで活気も無い。
大方のツアー客も同じ感想だったらしく、幾人かは手に食べ物を持ちながら、集合時間より大分早く皆が戻って来てしまっていた。勿論私達も早々に切り上げ、バスのある駐車場で休憩していたのだ。
ホテル帰着時間は9時半だったものが、9時には到着。おまけに、通常ホテルの車回しまでバスを入れてくれるものを、わざとか知らんが表の道路で降ろされた。感じが悪い事この上ない・・・。几帳面な日本人、遅刻は滅多に無いのだろうが、私達みたいな適当人間もいるのよ!と逆切れしてみる、スミマセン・・・大人気無くて・・・。
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お土産探索と夜のおめかし

26/09/08 Guam

ちょっと感動の域にあった美味しい昼食を頂いた後は、いよいよ、お土産買い。これはもう、日本人としての義務としか言いようが無い。避けては通れない道なのだ。チャモロビレッジでは、帯同した友人と共通の友達2人のお土産を買った・・・のだが・・・。可愛らしい子供さんがいるお店で買ったノート、写真を趣味にしている友人には、良いアルバムになるかと購入を決めた。
それが・・・別のお店で3ドルも安く売られていた・・・(ちなみに他の店でも1.5ドル安かった)。どうやら、最も高いお店で購入してしまったようなのだ。これは、常に最安を求めて邁進している私にしてみれば、まさに痛恨のミスと言える。ああ、暑さで頭が朦朧としたのか、『他のお店もちゃんと見てみよう!』といういつもの慎重さを欠いたが故の痛恨事だった。

そんな鬱憤をも晴らすべく、チャモロビレッジのある『パセオ公園』を散策。Guam最大?のパセオ球場を有する広大な公園・・・らしい(笑)。ちなみにこの球場は改装中・・・か、倒壊中・・・か、ぶっ壊し中。
のどかな木陰を選んでテクテク歩く道すがら、地元の方があちらこちらでのんびりしている。中にはバーベキューなどをやっていたりして、にこやかに手を振ってくれる。こっち来い!と呼んでくれる人もいたのだが、先を急ぐので残念ながらご辞退した。

開けた場所に来ると、目前には雄大な海が広がる。遠くに望むのは立ち並ぶホテル群、反対側は緑の自然。岩場に打ち寄せる波が、白い泡になって消えて行く。美しい、余りに美しくのどかな景色。もう住みたい、住んでしまいたいGuam!暑さに火照った体に吹きつける心地良い風に気持ちも煽られて、この瞬間にGuamに恋をした気分になった。
狭い島なので、住人は17万程度という。ショッピングエリアから外れると、人も少なくのどかな事この上ない。静謐を好む私には最適な場所と言えそう。とにかく本当に、自然が美しくて気候も良くて、最高の場所なのである。
午前中に散々歩き回って、ようやく人心地。先ほどの買い物の失態も、この自然の眺めと風の心地良さに癒された。(ついでに前日のタクシー事件も癒された)

日が暮れるまでこの場に留まっていたい思いを振り切って、この日はおめかししてお食事というイベントの為に先を急ぐ。前日の失敗を糧にして、『お買い物はスピーディーに』という鉄則を守ろうと最決意。『あたし達出来る子よ!』と友人と称え合いながら、予定通りの行程を着実にこなしつつあった。
市内に戻ってお土産の残りを買わねばならないので、乗り継ぎの為に昨日はまったアウトレットまで行く。お手洗いに・・・なんて立ち寄って、アイスを食べてまたしてもお店を覗き見(笑)。
後ろ髪を引かれつつバスに乗ったが、渋滞に巻き込まれて時間は着実に過ぎてゆく。Guam最大のショッピングモールに辿り着いたのは、予定を大幅に遅れた午後4時半頃。ここも閑散としたエリアで、本当に日本人旅行客は減ってしまったのだと、Guamの物寂しさと共に、日本の経済不安定をも憂慮する気持ちに。
隣接するスーパーにも寄ったのだが、いつもならスーパーで大ハシャギする私も、アメリカのお菓子や食材は余りに日本に流出していて、どれも見知ったものばかりなのでいまいち食指が動かなかった。

暫くショッピングエリア地域をウロウロして、ようやく大半のお土産を買い終わったが、やはり時刻は7時になっていた。今からホテルに帰って着替えて昨日逃したレストランに行くのは至難の業、何しろ9時には閉店してしまう。
熟慮した挙句、送迎のある別のチャモロ料理のレストランへ行く事にした。こちらは10時までやっているのでまだ余裕がある。30分も巡回バスを待ってようやくホテルに到着したのは8時直前。フロントに寄って送迎を頼んだが、電話がどうにも繋がらないらしく、なんとも嫌な予感が漂った。
それでも無事にピックアップして貰え、一路レストランへ・・・。しかしここでの記憶は消し去りたい・・・。寂れたレストランに一歩入ると巨大な招き猫がお出迎え。安っぽい居酒屋風の飾りメニューが貼られた壁、英語一切無しの日本語メニュー。拙い日本語を話す店員、中国人らしい女性のレジ担当、食事は言わずもがなである。
そもそもレストランの名前がいけなかった、『チャモロ亭』思いっきり日本語じゃないか!バブル全盛期を髣髴とさせる時代錯誤な雰囲気に、切ない気持ちも最高潮に達してしまった。
鬱憤を晴らすべく、せっかくおめかしもしたのだからと、真直ぐ歩いて30分ほどの道のりをプラプラしながら帰る事にした。賑やかなゾーンを歩いて行くと、バスに乗っていては気が付かなかったお店や雰囲気に気が付くものだ。
街は夜の装い、昼間とは違った賑やかさに浮き立ちながら、ケバケバしいマジックショーの概観を冷やかし、地元警察署の中を覗き見し(笑)、赴きある銀行に感嘆し、煌びやかな電飾に飾られたレストランを眺めつつ、のんびりと帰路を楽しんだ。
友人がいると、こうした夜の散策が出来るのも嬉しい。賑やかな若者が闊歩する夜の街、さすがに1人で歩き回るのは寂しい。一応危険も考えて、これまでは日が暮れるとホステルに引っ込んで、1人侘しくテレビを見ていたものなのだ。
この帰り道、両親への最後のお土産も運良く購入し、親切な店員さんと楽しくお喋りするおまけも付いた。結果オーライと言う事で、楽しい1日の夜は更けて行った。
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プロフィール

hiyo

  • Author:hiyo
  • たった二つの趣味、映画と読書を中心に、日記を書いてみたいと思います。
    最近、自分の時間を充実させたいな、と結構真剣に思っていたりして。文章を書くのも結構楽しいし、誰かが通りすがりに読んでくれたら、嬉しいかな、とか思っている。


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